積読山脈 "スイッチ 悪意の実験" 2026年7月17日

スイッチ 悪意の実験
読み始めてからは最後まで一気に進んだ。 一見無関係に見えた登場人物たちが様々な事情で次第に繋がっていくのが楽しかった。とはいえ、私としてはミステリー要素より、主人公の変化が非常に印象的だった。 個人的に色々あってからしばらくしての読書体験だったのだが、主人公の内面の変化やその後の思考と行動が、迷っていた時期の自分のそれとかなり似ていて共感しながら読んでいた。見過ごしていた怒りがちゃんと湧いてくるところや、感情をなんとかしようと変な行動をするところがまんま自分だったし、温かい気持ちで見ていた。そして、その変化が事件に終止符を打ったことが、私の変化が悪くはないものだと肯定されたようで嬉しかった。 「理由もなく人を傷付けるのが一番恐ろしい悪だって。だったら」「その反対も、同じだよ。根拠もないのに自分を傷付けるのだって、きっと、同じくらい罪深いことなんだ」 頁257 「自分が激怒していると自覚すらできなかった。ただただ雪崩のように襲ってくる感情から逃れたくて、自分の価値を小さく縮めてしまったんだ。」 頁269 「あの人は、寄りかかり続けるしかできない人だった。」「もたれかかりしがみついて、自分をすり減らしていることにも気付かず生きている人だった。あの接見で、君は断ち切ったんだよ。そういう甘えをね。」 頁464
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