
おすし
@osushi_09
1900年1月1日
デス・ストランディング 上巻
小島秀夫,
野島一人
画面上からは感じ取ることができなかったあの世界の『匂い』を、活字が仔細に伝えてくれる描写力が秀逸。
内容としてはゲームをプレイしたことのある人へ向けたシナリオの補完的な面が強いので、未プレイの人にとっては多少置き去りにされてしまう部分もあるかもしれないが、それでも十分面白い作品になっていると思う。
ネットを始め様々な通信技術が進化した代わりに、人との直接的な繋がりが希薄になっている現代社会において、対人接触を恐れるサムが少しずつ他者との繋がりを築いていく様子は、私達が忘れてしまった人間の本質的な部分を思い出させてくれるような気がする。
それと同時に、現代人が抱える空虚の正体が浮き彫りにされていく感覚も覚える。
本編の補完としては、サムの心理描写、エルダーの話、イゴール兄弟のエピソードなど、それらがより深く掘り下げられていて、プレイ後の解像度を上げ、あの世界をより一層生々しく感じさせてくれる。
下巻を読むのが今からとても楽しみ。