糸太
@itota-tboyt5
2026年7月17日

〈連鎖〉の冒険
松田行正
読み終わった
これまで歩んできた私たち人類の営みに、縦串や横串、はたまた斜めから串を刺し、時系列とは違った文脈で歴史を整理し直してくれる。切り口のユニークさはさすが。とくに「ストライプ」柄や「黄」色などは、予想外の連鎖反応を見ることができて、とても刺激的だった。
ただ楽しんでばかりもいられない。終盤の「負の連鎖」「偽の連鎖」などは、戦争の歴史そのものである。
なぜ人間は、こうも同じことを繰り返すのか。極論を言えば、歴史とは、戦争の勝者がつくってきたものだ。いくら大きな犠牲があったとしても、得られるメリットの方が多ければ、他者を傷つける暴力も、知らぬ間に「正しさ」にすり替えられていく。
でも、もう少し長いスパンで考えれば、一方的に押し付けた「正しさ」は、必ず綻びを見せてはいないだろうか。
これを、また「正す」ために暴力を用いれば同じ穴のムジナ。だから、歴史のなかに同じ構造を見つけ出そうとするならば、権力の綻びという「連鎖」もあるような気がする。
歴史をつくるのは、非戦を継続することへの努力の「連鎖」であってほしい。個々の具体的な取り組みの間に、ポジティブな歯車が回り出すことを心から祈っている。


