
夕景
@yukei09
2026年7月18日
急に具合が悪くなる
宮野真生子,
磯野真穂
読み終わった
映画を観て原作が気になり読了。
映画は原作をなぞるのではなく、原作ができる過程、つまり異なる分野の専門家(片方が急に具合の悪くなる)が出会い別れる過程を描いたものだった。
原作は、急に具合が悪くなる、余命宣告されるレベルの病に侵されるという状態になることを、社会的かつ個人的に、それぞれの研究分野の知見から考察していて興味深かった(とはいえ宮野氏はバイタリティの高い哲学者であるため一般化は難しい)。
亡くなるほんの数ヶ月前から数週間前まで書かれており、そういった文章はこれまで読んだことがなく、そういう意味でも稀有な一冊と感じる。
宮野氏の文章は、はじめのうちはおふざけも多分に入った感情的かつ散文的なものだったが、後半になるにつれ端的に洗練されたものになっていて、差し迫った死がそうさせるのかはわからないが、迫力や胆力を感じさせるものだった。逆に磯野氏の文章は、はじめのうちは冷静な一歩引いた目線を感じさせたが、後半は感情的になっていったのがリアルだった。2人の感情の変遷を赤裸々に見せてもらったことに感謝したい。

