
ライオン🦁
@narnia_0707
2026年7月20日

Nのために (双葉文庫)
湊かなえ
読み終わった
ドラマを見て奈央子の深掘りをしたくて購入。
結局小説では奈央子視点で語られることはなく、成瀬・希美・安藤・西崎それぞれの視点で物語が語られていった。野口夫妻の視点からも読んでみたかったな。
成瀬の視点で語られる内容が一番甘酸っぱく爽やかな読後感だった。クスッと笑える場面もあり。
視点が変わってもそれぞれの人物にスッと入って読めるのは、流石の作者だなと思った。
またドラマ版では島の刑事が物語を動かすメインキャラとして描かれていたけれど、小説では登場せず。小説で作者が大切にしたいと思っているであろう場面を丁寧に汲み取りつつ、ドラマだからこそ映える演出を散りばめた脚本家の技量にも驚いた。小説ドラマ、どちらもそれぞれの媒体にした時の最大限の魅力が引き出されていて素晴らしい。
いくつか気になった言葉を自分の備忘録として残す。
・その人のためなら自分を犠牲にしてもかまわない。その人のためならどんな嘘でもつける。その人のためなら何でもできる。その人のためなら殺人者にもなれる。
・『さざなみ』が燃えているのをじっと見てる成瀬くんは、すっごい強そうで、でも、すっごい弱そうに見えた。ものすごい覚悟を決めてやっちゃったんだ、って思うと、なんだかそれに一緒に飲み込まれてしまいたい自分がいて、嘘をついたの。
・結局、コーヒー飲んでるのが幸せなんて心から思えるのは、あそこまで行ってから。そこまで行かずに言うのは、ただの言い訳。あの日の成瀬くんにもう一度会って、今度はずっと、一緒にいたい。