
サブレとポッポの往復書簡
@snowflake
2026年7月20日
歪曲済アイラービュ
住野よる
読み終わった
また読みたい
再読中
@ 自宅
『腹を割ったら血が出るだけさ』に次ぐ、よるさんの送る群像劇です。
様々な人物の視点で、それぞれの世紀末ストーリーが展開されますが、最終的には最初のこなるんとの話に帰結します。
私が特に好きなエピソード、1つ目は一本のタバコから始まった浦安とひよりの奇妙な関係。ひよりに対して彼なりに心を砕き、自身の経験と重ねて、道を踏み外すなと諭す場面が心にじわりと染み入りました。
自分の未来の時間や可能性、守りたいものと天秤に掛けて、それでも手に入れたい未来だったからそれを選んだ。その選択には後悔していないけど、信じ続けて友達でいてくれた室戸を失ったとき、浦安はこの先の人生、恩返しする相手のいない世界で、生きていく理由を無くしてしまった。
そんな彼にとって、ひよりはどんな存在になり得るのだろう。
私も、今まさに、生きている意味も、生きていく理由も、見失い掛けていて…うん。どうしたらいいんだろうね。
そして2つ目。小夜を失った守を見守るという約束を律儀に全うする犬の視点のエピソードも、メタの視点から改めて自分自身を省みているようでもあって、喪失という事実がどれほど大きく人の心に影響を与えるのかを考えさせられます。あと、心が参っている時にふと訪れてくれる友達の存在って大切って下りが好き。私もこの犬にとっての鳩のような存在になれたらいいな。輪廻転生の理から自ら外れる決断をしてでも、小夜と守とずっと家族で在りたかったんだね。本当にいい子ね🐕️
そして3つ目、クライマックス。こなるんとひよりの直接対決。世界滅亡を前にしたとき、手段は違えど、二人はそれぞれ、自分の残りの未来を天秤にかけた上で、これと決めて買い物をしたんだなって思いました。だから、その根っこの部分が同じものだと気付いたとき、最初は殺るか殺られるかだった二人が、一緒にディズニーでチュロスを食べる仲になれたんだねって。
あとたぶん、千葉aka東京って、ひよりちゃんのことだよね?
ちょっと確信持てずです。
再読も最終盤、何となくこの作品のベースにあるテーマも見えてきたような気がします。あと、黒ページ部分はストーリー的にはメタなのかな?