
決壊を追憶
@Vorstellung
1900年1月1日
ぼんやりとした不安の近代日本
浜崎洋介
読み終わった
戦争に勝って勝って負けて「戦後民主主義」や「平和主義」等のどこにもない理念に己の身元保証を預けてしまった日本人は、それ以降自己の自然な在り方を見失ってしまった。
「萬有の眞相は唯だ一言にして悉す、曰く、不可解。我この恨を懐いて順悶、終に死を決するに至る(藤村操の遺書)」、「ぼんやりとした不安(芥川龍之介の遺書)」、「得体のしれない不安(梶井基次郎『檸檬』)」。依って立つ規範や共同体が薄れていく過程。ぐえー。
理想的な近代だが血肉化されていないから根本的な不安は消えなかった。自らを支える過去を失い自己喪失に陥った。社会システムは変わるが個人はぼんやりと不安を抱え続ける。それは払拭されることなく後世に引き継がれている。そら右派にもなるわ。
初めて日本史がおもろいと思った。
