
あいさん¦Office TUNING!
@ai_manato_skr
2026年7月22日

多類婚姻譚
凪良ゆう
読んでる
「加奈と花織ちゃんと別れたあと、バーで大地に怒られた。初めて会った自分たちにまで全力で気に入られようとしてて、痛々しくて見てられなかったって。(後略)」
凪良ゆう『多類婚姻譚』 122ページ 「Beautiful Dreamer」
主人公・花織のことを私も「痛々しくて見てられない」と感じた。
丁寧な暮らしを演出し、SNSに投稿する。慎ましい暮らしを魅せ、念入りにスキンケアをし、殺風景な生活感のない部屋に住む。
けれどその端々に彼女の戦略や狙いが見える。
推し活に勤しむ同僚をどこか馬鹿にし、彼氏の前では良い子を演じる。
ひどくずる賢く、策略家で、みっともないと思った。
素直に、嫌いだと思った。
けれど、物語を読み進めると私がなぜ花織のことを嫌いだと感じたのか答え合わせが始まった。
彼女のことを嫌いだと思ってしまうのは、決して彼女の性格が悪いとか、私の感性の問題ではなかった。
ひどく恥ずかしくて、情けない気持ちになった。
けれど、私の中の嫌悪を覗き込む時間をくれたことを、今は感謝している。

