橘海月 "月の扉" 2026年7月23日

橘海月
橘海月
@amaretto319
2026年7月23日
月の扉
月の扉
石持浅海
一気読みがおすすめ。 カリスマ師匠である石嶺と、彼が主催する不登校などの子供を対象としたキャンプ。救われた子供の一人だったはずの聡美は、仲間の真壁と柿崎とハイジャックを企てる。ある目的のために…。 だが、ハイジャックされた機内で謎の死が起こり、彼らは乗客の一人である“座間味くん”に解決を依頼する。奇想天外ミステリ。 あらすじだけ読むと荒唐無稽にも思えるが、ハイジャック犯である聡美の視点で物語は進み、彼らの関係性や行動は明確でわかりやすい。乗客である通称“座間味くん”は、巻き込まれ型の名探偵ではあるが、彼らに毒づき恋人の身を案じ一歩も引かずなかなかクセが強い。警察側の大迫視点もあり、話の外堀がじわじわと埋まる様子はパズルさながらだった。 師匠の秘密とハイジャック犯の目的、殺人の謎が明かされたと思いきや、その強烈なリンクとともに物語は急展開を迎える。それにしても「カリスマ性があり人を惹きつける魅力的な人物」の行きつく先が新興宗教くらいしかないのかと、やり切れなさも感じる。もう少し石嶺の有効活用があるのでは?と思ってしまった。
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