
mandju
@manjukichi
2026年7月26日

渦 妹背山婦女庭訓 魂結び (文春文庫)
大島真寿美
買った
読み終わった
主人公半二が作品を生み出す苦悩と喜び、みたいなものが描かれてるのかと思いきや、前半はそこまででもなかった。
ダメ出しばかりの中、制作に対するあれこれというのは描かれておらず、ある日突然採用された、といった様子なのに正直拍子抜け。
とはいえ、町の様子や人間関係は丁寧に描かれていてそこは読みやすく面白い。
特に町の演劇に対する活気のような賑やかさはとても魅力的に感じた。
期待していた展開は中盤以降。
父母、兄の元許嫁お末、そして仲間たちとの関係を半二が深く掘り下げ、作品へと消化していくところからおもしろみが増してくる。
そうそう、こういうのが読みたかった!やったー!と思いながら読んだ。
しかしながら、江戸時代で既に人形浄瑠璃の衰退を危惧するなんて。よくそこから現代まで続いたなぁ。関わっている全ての人たちに感謝しかない。
自分は歌舞伎より文楽が好きなので、この作品が高校生直木賞を受賞したことはとても嬉しい。多くの若者に文楽の魅力を知ってほしい。
そして、これを読んだ今、妹背山婦女庭訓を改めて観てみたい。観たいみたい!