
はるき ⚠︎ネタバレ有⚠︎
@reads_hrk
2026年7月28日
寂しい丘で狩りをする
辻原登
読み終わった
※この感想では性被害の話題に触れています
物凄く怖かった。
自分の尊厳を奪った男が、捕まったことすら被害者に責任転嫁をして、出所後に命を奪うために被害者を探し出そうとする。
DV束縛男は、別れる事を条件に(これも嘘だけど)ヌード撮影を強要する。
とある縁で出会った被害者女性二人が、それぞれの加害者からじわじわ追い込まれていく様子が、同じ女性として本当に怖かった。
さらに恐怖を引き立たせるのが、この事件が現実でも起こっているという事実。
元々実際の事件にインスパイアされて書かれた小説だけど、それ以外の部分も、現代に至るまで繰り返し起こっているわけで…。
わたしも女性で、生物的にどうしたって勝てない部分が沢山ある事を自覚しているから、常に社会全体になんとなく警戒心をもって生活しているけど、一部のおかしい人のせいでそんな日々を強いられるのって理不尽すぎる。
小説の中では、彼女たちを助けてくれる男性も描かれていて、極端な男性嫌悪になっていないのが良いなと思う。
先に書いたように、おかしいのは一部の人だから。
自分の力だけで何とかしようとする主人公に、「無理だよ、無謀すぎる!」と思うけど、踏みにじられた尊厳を自分の手に取り返す為には、必要な戦いだったのかもしれない。
法治国家である以上、私的制裁が認められていない。
それは分かる。わかった上で、必要だった。
そして、自分の被害を適切に申告しないというのは、自分を守りながら加害者を助け、未来の被害者を生むことなんだと思った。
自分を守ることはとても大切なことだから、決して責められないけど……いや、どう考えても責められるのは加害者一人だろ!!!!!
性加害への厳罰化と、性被害者への二次加害が少しでも無くなる社会にするためには、何が出来るんだろうか。