Reads
Reads - 読書のSNS&記録アプリ
詳しく見る
はるき ⚠︎ネタバレ有⚠︎
はるき ⚠︎ネタバレ有⚠︎
はるき ⚠︎ネタバレ有⚠︎
@reads_hrk
長文感想を書きます
  • 2026年5月19日
    栞と嘘の季節
    栞と嘘の季節
    登場人物たちが既にある程度の関係性を構築済みだったり、ところどころ『過去の出来事』を共通認識として話が進んでいるのに違和感を覚え、調べてみたらシリーズ小説の二作目でした。なるほど。 違和感はあれど、物語としては独立しており、前作を読まなくても楽しめた。 返却された本に挟まれた一枚の栞から始まる、パンくず広い系ミステリー。 限られた情報を辿りながら紐解いていくのって、なんでこんなに楽しいんでしょうね。 米澤さんは日常の謎の名手だけど、今作を日常とするには少しテーマが重い。 明確な描写や言及はないにせよ、動機のひとつに性加害が絡んでいるだろうミステリーを『日常』とは言いたくない。 高校が舞台で、主な登場人物も学生である物語だから、なおさらだ。 主人公の同級生の女子の言葉に対し、主人公たち男子がピンときていなかったり、物事への捉え方の感覚の小さな違いがリアルだった。 どうしたって、女じゃないと見えない世界というのはある。 ※SNSでよく見るような、男女を分断する話をしたいわけではない。 作中でチラチラ出てきた、堀川くんと松倉くんの間に起きたことや関係性などが気になるので、前作も読もうと思う。
  • 2026年5月18日
    リボルバー
    リボルバー
    学が無さすぎて、どこまでが史実でどこまでがフィクションなのか分からないところが多く…それほどまでに、違和感なく物語が構成されている。 ゴッホとゴーギャン、実在した二人の画家と、彼らが遺した実在する記録。そこから推察された歴史的解釈。 物語として新たに足されたフィクションのピースを含め、主人公・冴は美術史家として、真実を考察していく。 ゴッホやゴーギャンが画家として望んだ以上の評価を獲得した一方で、彼らの作品が生まれた場所や、作品が生まれるために必要だった関係の人々の元に還元されないのは、資本主義の強欲さが出ているなと思った。 でも、権威ある美術館やオーナーの元で適正に管理されてきたからこそ、わたしのような一般人でも安価でお目にかかれるわけで……おこぼれに預かっている身としては、なんとも否定しがたく、肩身が狭い。 物語とは外れるけど、13歳の少女を愛人にしていたというゴーギャンに嫌悪感が止まらなかった。 その時代の価値観は到底受け入れ難いものだけど、それは現代に生きているからであって、当時に生きていたら、なにも思わず受け入れていたのだろう。 決して許容すべきものではないけれど、負の歴史として、現代価値観とは一線を引いて読むべきだなと思う。 嫌悪感を抱いた事も、自分の道徳心として大事にしたいし、倫理的にもそういう社会であってほしい。 最後に、解説で印象的だった一文を引用する。 『歴史家はひたすら失われたピースを探し、小説家は空白に絵を描き上げる。』
  • 2026年5月16日
    海が走るエンドロール 9
    完結おめでとうございます! 寄せて引いて、どこかで交わって、混ざって、また寄せて引いて。 どこかで誰かを引き寄せた波は、また別の誰かを押していく。 孤独はただの状態で、どう解釈するかは自分次第だと思っているのだけど、その解釈が波となって誰かの元に届いて、何かが変わる。 何かを創り、発して、残すって、そういう事なのかも。 なににせよ、能動的に生きる事でより多くの波に触れられる。 その波間を漂う船と、ささやかな出会いがあったりする。 人は怠惰だから、何もしなくても漂うことが出来ると知ると、すぐに舵取りを流れに任せてしまうけど。 流されまいと必死に波に抗ったり、時に流されてみようと委ねたり、自分の意思で波を選び続ける人でありたい。 最後まで、大好きな漫画でした。
  • 2026年5月12日
    邪教の子
    邪教の子
    物語の始まり的に、自分たちの生活に疑問を持ち、カルト脱会を目論む話かなと思ったけど、澤村伊智さんがそんな希望に満ちた物語を書くわけがないですね。 ぽつぽつと落とされた違和感も回収されつつ、途中から「ん?」と思い、ラストより随分手前で終着点に気付いてしまった。 カルト宗教を題材に、内実をより深く書いた作品が多くある中で、物語として物足りなさを感じる。 ミステリーとして先が分かりすぎてしまうし、人怖ホラーとしては弱いし……わたしは澤村さんの書く「一見するといい人だけど、実は人を踏みにじって来た人」の描写が物凄くリアルで好きなので、それを宗教に落とし込んだものが読みたかったなー! 比嘉姉妹シリーズや他の著書が魅力的が故のハードルの高さですね。 よく言えばサラッとしている。 特にエンタメ寄りというか、映像化したら面白そうだなと思った。
  • 2026年5月10日
    火車
    火車
    宮部さんの昔の著作は電書化されてないものが多いので、図書館で借りて読んだ。 長編だし、新たな登場人物が次々と出てくるのに、恐ろしいほどするする読める。 元婚約者の依頼から、一人の女性の身元を探っていくうちに、二人の女性の人生を辿ることに。 平成初期の物語だけど、元号が変わった今も、こうしたトラブルを抱える人達は多い。法整備されて、表面的には整ったんだろうし、当初に比べたら格段に守られているとは思うけど。 作中にあったように、ローンやクレジットというシステムが悪なのではない。使う側のわたしたちが未熟なのだ。 新しい技術やサービスを前にした時、常に頭に置いておく必要があると思っている。 でないと、使う側から使われる側になり、飲み込まれてしまうから。 ここまで極端でないにせよ、人は思っている以上に簡単に落ちていく。底に辿りついてようやく、落ちた事に気付く事もあるのだろう。 その場所から生き進むために、どの手段を選ぶのか。 いまの場所では考えつかない、選ぶはずないと思う選択を、選ばされることだってあるかもしれない。 彼女は別の世界線のわたしかもしれないのだ。 「ここで終わり?」と思ったけど、なぜ彼女がこの人生をえらばざるを得なかったのかを丁寧に描いてきて、それでもなお、彼女の言葉を欲するのは求めすぎだろう。 この物語の核は、彼女の告白ではない。 全てが語られる分かり易い物語は気持ちいい。 けれど、気持ちよさに脳を溶かし消費させることなく、快楽だけで終わらせない。 物語のテーマと締め方がしっかり結びついていると感じた。
  • 2026年4月30日
    真実の10メートル手前
    フリーのジャーナリストを主人公とした、六編から成る短編小説。 様々な事件の些細な取っ掛りを、現地取材により紐解いていく。 2時間ドラマシリーズのような短編だなぁと思った。 主人公と言っても、それぞれの物語で語り手が違っており、主人公の心情は読めない。 また、刑事や探偵ではないので、全てがすっきり終わるわけではない。なんだか小骨が喉に引っかかる感じが、米澤穂信さんって感じ。人間が引き起こすアレコレって、一つ一つは単純でも、交差するとぐちゃぐちゃって事ばかりだもんね。 前情報を入れず、何気なく手に取ったので知らなかったのだけど、「王とサーカス」も同主人公らしい! 読みたかった事を思い出し、図書館の予約リストを更新しました。
  • 2026年3月31日
    殺人出産 (講談社文庫)
    作者の頭の中、どうなってるんだ。 わたしたちの日常では忌避する行為や言葉がナチュラルに「感謝すべきもの」や「当たり前のこと」として扱われていて、今生きている現実とのギャップに、モゴモゴと咀嚼も出来ないまま口に残る。 そのまま残るかと思いきや、読み易い文体が手伝い、さらさらと勝手に砕けて喉奥に進んでしまう。 半ば強制的に嚥下した物語たちは、案の定、消化不良のまま胃の中で溶かされるのを待っている…。 ずっと違和感があるのに、無味無臭な気もする。 倫理観的に確実におかしいのに、どこか分岐を違えたらそういう世界に繋がるのかもと思ってしまう。 わたしは、この物語の設定に「無理がある」と薄気味悪さを感じる世界で生きていたい。
  • 2026年3月20日
    恋せよキモノ乙女 15
    最初は何をしたいのかも分からなくて、なんとなく会社員をしていたももちゃんが、好きの気持ちでここまで…ただの恋愛漫画かと思っていたら、お仕事漫画としても読めるようになって、それはももちゃんの成長あってこそだよ。 好きを仕事にする苦しさってもっとあるし、こんなにトントン拍子に上手くいくことも少ないと思うけど、夢があっていいよね。 ももちゃんがおばあちゃんから受け継いだ着物が、次はももちゃんの娘に引き継がれていく。 着こなしは違えど、その柄や染物の意味を理解して、日常に落とし込む。 文化を受け継ぐってこういうことなんだなって思った。
  • 2026年3月20日
    顔だけじゃ好きになりません ときめき供給無限大 後日談付き小冊子付き特装版
    めーーーーーーっちゃ良かった!!! 単純に絵が好みで、まさに「顔だけ」で読み始めた漫画だったけど、ここまで好きな作品になるとは…才南ちゃんの立石に水どころか滝の如く繰り出される褒め言葉の数々が、最後まで素晴らしかった👏 二人のその後だけじゃなく、他のキャラクターのその先もほんのちょっと見せてもらえるのも超ありがたすぎる!!!! 福利厚生が良すぎる漫画!!!! 土井垣くんとゆずちゃんが最後まで友だちだったのもすごい良かったなぁ。 サブキャラ同士がくっつく展開も好きだけど、あの二人はね、なんか違うもんね。 電子限定おまけも最高! 全部好きにしてくれた漫画でした!!!!
  • 2026年3月16日
    たゆたえども沈まず
    大ゴッホ展in福島の予習として読んだ。 実在した人物(ゴッホ兄弟、林忠正)を元に、架空の人物である加納重吉を読者視点の語り手で登場させることで、ゴッホ兄弟の生涯を物語(フィクション)として書いたもの。 社会に適合できず、上手く生きられないヴィンセント。 社会の中で器用に立ち回り、家族を支えるテオ。 生涯孤独だったとされるヴィンセントだけど、彼の死後に後を追うように無くなったテオや、その絵の価値を多くの人に広めたヨー(テオの妻)の献身を見ていると、孤独とはなんなんだろうと思ってしまう。 どれだけ周囲が手を差し伸べ気にかけても、本人に受け入れる土壌がなければ、孤立を極めてしまう。 他人を受け入れる土壌というのは、自身の自立があって初めて成り立つんだろうと思う。自分が立つことも出来ない土壌に、他人が立てるわけもないので。 愛していても、大切でも、寄りかかられるだけでは倒れてしまう。 孤独というのは、相互によって生まれる虚ろなのだ。 依存しきる前にテオの元を離れたのは、少なからず兄の矜恃があったのかもしれない。 自分には絵しかないのに、社会から認められないヴィンセント。 絵を売る才があるのに、兄の絵は売れないテオ。 時代が噛み合わなかったといえばそれまでだけれど、たゆたい続けるにも先だつものが必要なわけで。 自分の才が、大切な相手を追い詰めていた事を知った時の絶望は。 どちらの絶望も等しく苦しくて、胸が詰まる。 現代の言葉でなら、鬱やアルコール依存症など、なにかしらの診断がつき、寛解するための方法も程度確立されている(簡単な道のりではないし、本人も周囲もしんどい事に変わりはないが)。しかし、その概念が存在しない世界では、砂漠で砂金を探すような途方もなさだったのではないだろうか。 他人の絶望を美化して物語化するものではないと思う。 けれど、日本でゴッホがこんなにも人気な画家であるのは、ヴィンセントの絵が素晴らしいというのはもちろんあるが、彼らの絶望と愛の物語が日本的であるからなのかもしれない。 日本にゴッホという画家が届いたのは、たゆたえども沈まぬ家族の献身があったからなんだと知れた一作だった。
  • 2026年3月8日
    HACK(ハック)
    Kindle Unlimitedで借りた。 物語の世界と実社会がリンクしているので、掻い摘んで聞き齧っていた言葉や出来事が、「こういうことなんだ」と理解に繋がった。 ネットを介しての大きな闇取引に巻き込まれているにも関わらず、どこまでも「日常」から地続きで。 実際に能力があってグレーな所で生きている人達が、こうして意図せず巻き込まれていくことってあるんだろうなと思った。 社会のシステムを「hack」して、クレバーに淡々と生きているように見える主人公も、大きな決断は感情によって下された。 一部では冷笑系と斜に構えた物言いが流行っている昨今だけど、どんな行動も詰まるところ、感情から繋がるものだよなぁと思ったりした。 厨二ウキウキキャラであるHALが主人公のスピンオフを書いて欲しいなー!
  • 2026年2月27日
    ありす、宇宙までも(6)
    感情を表現する言葉を持たないって、発露先が抑制されてしまうから、苛立ちや怒りに変わってもおかしくない。 戸惑いながら、世界への憎悪にならないありすの優しさは、色んな形で周囲に伝播していくんだと思う。 自分の声や姿形を通して両親を見るありすの心は、間違いなくご両親の愛の賜物で。両親とありすの時間が、どれほど温かなものだったのかが分かって、胸がぎゅっとなる。 ありすの言葉はまだまだ拙いけど、翻訳機を通すと「拙さ」は「分かり易さ」に変わるんだろう。 それって、真の意味で「宇宙を知らない多くの人」に届く言葉なんだと思う。 反面、エリカに選ばれなかったこと(誤解だったけれど)に悔しさというか、嫉妬のようなものを覚えるところが、ありすを完全超人ではなく「人間」として描いているように感じて好き。 作中で一気に進んだ、描かれなかった日々の中でも、ありすは毎日空を見上げて宇宙(そら)を思い出していたんだろうなぁ。 どこにいても目的地が見えるって凄いことだ。 犬星くんはなにを目指すんだろう。 ありすの夢の物語だけじゃなく、犬星くんの夢の物語も始まるのかな。
  • 2026年2月22日
    方舟 (講談社文庫)
    クローズド・サークル+タイムリミットがあるミステリー。 読みやすい文章なので、作中に残された時間もどんどん進んでしまい…ヒリついた空気感を爆速で読み進めてしまった。 安全安心な環境下で読んでいると「そうなる…のか…?」と思うけど、こんな異常な環境下に置かれたら、むしろこんなに調べたり動いたり思考したり出来ないと思う。 登場人物の掘り下げがほぼなく、探偵役にもカッコ良さのようなものがなくて不完全燃焼気味だったけど、有栖川有栖さんの解説を読んで納得。 話題になったのも、物語自体が面白いのに加えて、読後の不完全燃焼感が「方舟を語りたいから読んでくれ……!」という読者の渇望があったからかも。 文章を脳内で映像化する能力に欠けているので、方舟の図があって大変助かりました。
  • 2026年2月20日
    ホタルの嫁入り(11)
    もーーーーーさーーーーーーーーなんなんだよぉ…… 残された僅かな時間を、ただ幸せに過ごす二人が見たいだけなのにさぁ……それぞれが抱えてるものが大きくて、放り出すには心にも体にも染み付きすぎて、重くて重くてどこにも行けない。 どうなるんですか、ハッピーエンドじゃないと困るんですけど。 困難が多すぎて、怒りすら湧いてきたよ… 新刊出る度に言ってるけど、幸せになってくれ、本当に。
  • 2026年2月11日
    カラフルアンチノミー3
    水島さん、そうか。そうか〜! フミちゃんのこと、めちゃくちゃ慕ってるなぁとは思ってたけど、一巻で「彼氏とか欲しいわけじゃない」って言ってたから、てっきり。 アンコンシャスバイアス、良くないね。 同性だから許される距離感でいる事の辛さと幸せ、どちらもあるんだろうな。 3巻は家族との関係性の話だった。 子どもの幸せは子どもが決めるって、当たり前の事だけどね、罪悪感感じちゃうのも分かるよ〜。 けど、なにをどうしても、仕方ないんだよね。 親とわたしは違う人間で、それぞれの人生だから。 親子だからって相性が良いわけないし、育ててくれた感謝はあっても、自分の人生は自分で生きなきゃいけないから。 伝えないと伝わらないけど、変わるかどうかは別の話だし。 踏みにじられたら怒っていい。泣いて悲しんで傷付いていい。 でも、それが相手に響くかどうかは、分からないんだよね。 感情の発露の仕方と場所は選ばないと。 ぶつけて分かり合えたらハッピーエンドだけどさ、こっちが悪者、向こうが悲劇のヒロインになることも往々にしてあるわけで。 だから、フミちゃんがあの素敵な友人たちの前で、完全な味方しかいない場所で発散できたのは、本当に良かった。 すずさんの義実家はとても出来た人たちばかりで、こういう家ばっかりだったらいいのにね。 現実はそう上手くはいかなくて、心が疲弊している人が沢山いるんだろう。人間ってみんな不完全なのに、自分が正しいと思いがちだから。 わたしは気楽な独り身で、なんに出来ないけど。 見知らぬどこかの誰かが、おいしい銘菓でも食べながら、自分を守れる場所で発散出来てるといいなぁと思う。
  • 2026年2月11日
    カラフルアンチノミー2
    Kindle無料キャンペーンで1巻を読んで、そのまま既刊3巻まで買った。 人間って複数集まると、別の対象のジャッジを始めるよね。 まぁ、好き勝手にジャッジ出来るのも、閉じたコミュニティの醍醐味ではあるけども。 男性が女性をジャッジする描写は炎上するのに、女性が男性をジャッジする描写はそんなに炎上しないのはなんでだろう。 男女論の話をしたいんじゃなく、平等を目指すなら、片方だけ肯定されるのはなぜ?という疑問。 そこに性のパワーバランスが発生するからだろうか。 …男性もこういう「こういう女性がさー!」「いや、それはないわ!」みたいなのってあるのかな。 性的魅力ではなく、人間性を愚痴るみたいな、男子会? あんま聞かないけど、どうなんだろうね? しんさんは違うなって、ちゃんと気付けて良かったよね。 これは相性であって、しんさんがモラハラ気味ってわけでも別にないと思う。 自己評価が低いと、褒め言葉がそれこそ「暖簾に腕押し」なんだよね。こっちがどれだけ本音で褒めても、受け取ってもらえない。 そういう気持ちのやり取りポイントがズレてるなって気が付けるのって、自分を知らないと難しい。だから、良かったね。 マッチング2人目、優人くん。 優人…良い奴で終わりそうな男……! や〜…わたしも男友達いないから、優人くんのぎこちなさからのフランクさは、心地よくなってしまうと思う。 男女の友情は、お互いが同じように思ってこそ成立するものなので、認識が違えば無理なんダヨネ…(遠い目) 2巻はより色濃く「ジェンダーロール」というテーマが出てきた巻だったなぁ。 この辺は一方通行で主張しててもなんにも変わらないよね。 押し付けるんじゃなく、双方向ですり合わせが出来るといいけど、それが出来ない人達がSNSで盛り上がるんだろうな〜。 そんな人ばっかりじゃないって、信じたいよね。
  • 2026年2月11日
    カラフルアンチノミー1
    Kindleで期間限定無料だったので読んだ。 「自立した女性は甘えたいと思わない」って、なんでそんなことを思うんだろう。 自立していることと、甘えたいと思う心があることは、全く別の話じゃないの?そこが海を割るほど相反するものだと思ってるのはなんで? そんな疑問を持ちながら読み進めた。 そういう疑問ひとつひとつを、「そういえばなんでなんだろう」と考え直す物語で、え、好きかも。 フミちゃんみたいに、人を肯定すると同時に自分を否定する人、いるよね。 一人で勝手に天秤上げ下げして落ち込んで。 思考の癖なんだろうし、気付くのも直すのも難しいんだろうなぁ。 直さなくていいけど、言われた側からすれば、目の前で自分を殴りながら褒めてもらっても気まずいだけだから…やるならこちらに見えないようにやってくれよ……と思っちゃう。 思うけど、思うけど! 思っても伝えなきゃ無いのと一緒で、それなのに勝手にこうやって気疲れして。それって、結局、読んでる時にフミちゃんに感じているモヤモヤと同じなんだよね。 言わないと伝わんないよー!フミちゃんが勝手に相手を決めつけてるだけだよー!って。 これはたぶん、同族嫌悪みたいなもので、わたしも勝手に相手の心を推し量って気遣ってる気になってること、ある。 だから、フミちゃんにモヤモヤして、須良さんやすずさんや水島さんを肯定してしまう。 きっとこんな奇跡みたいな出会いってないし、だからフィクションは素敵なんだけどさ。 大人になると新しい人間関係を作るって難しいから。 いや、わたしの場合は昔から難しいのですが……。 だから、こういうのを読むと、マッチングアプリみたいな能動的な出会いの場っていいのかもって、ちょっと憧れちゃうよね。
  • 2026年2月10日
    ミステリと言う勿れ(16)
    島編!クローズド・サークル! いかにもミステリ的な響きでいいですね。 整くんを紹介するレンくんも、それを受けてレンくんを紹介する整くんも、いいなぁ。目配せをしたり、ちょっとケンカしたり、仲直りしたり。 伝える難しさを知っているから、伝わって分かり合えると嬉しいよね。 この景色を見せたいと思ったら、それは愛だとなにかで読んだ。 それが友愛なのか、情愛なのか、親愛なのか。 ライカさんに見せたつもり、と笑う整くんの心には、ひとつ以上の愛があるのだろうと思う。 善意を拒否することって難しい。でも、善意だからと言って受け取らなくてもいいし、受け取らないことは悪ではない。それは単純に権利というか、違いなだけで、否定では無い。 わたしたちはつい忘れてしまう。 感情はどんなものでも全て、重さをもっている。 重いものを勢いをつけてぶつけることは、暴力なのだということ。 一つ一つは軽くても、雨霰のように降らせれば傷が残るということ。 全ての人に寿命があるように、全ての人に罪がある。 だから人は救われたくて神をつくり、祈るのかな。 なんてことを思ったりした。(思考の脱線)
  • 2026年2月8日
    スター
    スター
    今の時代を切り取るフレームと、それを共感しやすい言葉に置き換える表現力が秀逸。 あまりにも分かりやすいから、分かった気になってしまう。 素晴らしく、そして、怖い作家だなと思う。 どこにいても誰とでも繋がっているように見えて孤独な現代で、自分の場所を確保するのは容易なようで難しい。 かつてないスピードで社会は変わり続けているから。 確保したと思ったその場所に、もう誰もいなかったりする。 悩む事も許されないような速さの中で生み出され、評価されるものは「本物」なのか。 そもそも「本物」であることに価値があるのか。 生み出したこと自体が価値であり、それが本物かどうかなんて、些末なことなのではないか。 主人公の尚吾と紘、どちらの心象にも頷きながら読み進めていたけど、誰よりも千紗の強さが眩しかった。 登場人物の中では、一番自分と近い職種ということもあって、千紗の憤りや葛藤を、書かれている文章を飛び越えて感じてしまって。 映像作品が消費される物になっている事へ憤りを感じていた尚吾は、真っ先に食事を栄養食に変えて消費した。 それに対し、千紗への後ろめたさなどはない。 誰だってそう。 わたしだって、自分のいる業界を大切にしてほしいと憤りながら、ファストファッションに身を包んでファッション業界を消費している。 単なる優先順位の価値観でしかない。 時代がどうとかではなく、それはずっとそうで、代替品(選択肢)が増えただけなんだと思う。 けれど、優先順位が違う人同士が、お前の優先順位はおかしい!と攻撃してくることがある。 そんな時代に身を置く中で、例え誰かに攻撃されても自分が良いと思える所を増やしてもっておくんだと彼女は言った。 葛藤の末に出したその結論が、あまりにも強く、眩しい。 物語終盤の「越境しますよね、素晴らしいものは」という尚吾の言葉。 確信と祈りが込められているこの一文は、全ての作り手の言葉だと思う。 誰もが作り手であり、消費者である現代。 ともすれば、勝手に消費されてしまうし、無神経に消費してしまう時代。 「本物」があるとするならば、揺るがない自分の価値をもつことなんだと思う。 いつもこの結論に落ち着いてしまうのだけど、自分の中に軸がないと見失ってしまう。 多様な意見が毎日毎時間毎秒飛び込んでくるから、惑わされたり悩んだり憤ったりする。 それは全然悪いことではない。 思考の柔軟性を悪いことだと思いたくない。 でも、本当に自分が優先したい価値観はなんなのかを見失うと、どこにも進めなくなってしまって、分かり易い短絡的な意見に捕まってしまう。そういうものに捕まると、あっという間に絡め取られて動けなくされてしまう。 良いものに触れろ、本物を見ろ。 それが「誰にとって良いもの」で、「誰が決めた本物」なのかは、触れて見た後で、わたしの心が決めるんだろう。 わたしの心はまだまだ未熟だ。 でも、たぶん、大丈夫。 分かった気にならず、作者の言葉と自分の言葉に線を引けるから。 拙くても、劣っていても、こうしてわたしの言葉で語ってるから。 未熟でも、慈しみ育てていくから、大丈夫なんだ。
  • 2026年2月7日
    極楽街 6
    極楽街 6
    ネイちゃんでひと泣きして、アルマに惚れ直して(n回目)、枵でまた泣いた…アルマはあと何回、崩れ落ちる身体を見送らなきゃいけないんだ。 30話の枵の「だって うつ 死んでもいいの」のモノローグから、枵が消えた31話のタイトルが「見てくれたから」なのが、もう、もうさぁ…タイトルを読み飛ばしてしまいがちなのに、そこに枵の最期の言葉を繋げるの、本当にアルマにだけ宛てたメッセージのよう……。 そして、タオさん、バチボコかっけぇ〜〜!!! 不機嫌な美人、最高ですわね。 本編でズーーーンとなったから、おまけの書き下ろしがとても良きでした。 愛嬌とか愛想って機嫌がいいことって、ほんとそうよね。
読み込み中...