
イツキ
@maruitsuki
2026年7月29日
どこよりも遠い場所にいる君へ
syo5,
阿部暁子
読み終わった
読み始めたときは、「切なく爽やかなボーイ・ミーツ・ガール」という言葉から、時を超えた切ない恋の物語だと思っていた。
だけど、読後に残ったのは恋だけではなかった。高津との出会いと交流、幹也、顕光、修治との友情、仁科先生の言葉、家族の愛情とすれ違いなど、本当に多くのものが詰まっている。
この作品は、人間の醜さや世界の冷たさを否定しない。それでも、誰かが肩を貸してくれることや、ふいに世界がほほえんでくれる瞬間があると語っている。
和希は、誰も傷つかない世界を誰より望みながら、そんな世界は存在しないと諦めていた。しかし最後には、完璧ではない世界の中で、大切な人たちと同じ方舟に乗り、未来へ進もうとする。
切ない恋の物語であり、友情の物語であり、家族の物語であり、傷ついた少年が生き直す物語だった。





