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イツキ
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@maruitsuki
本との出会いは一期一会。だから積読するのも仕方ないよね……
  • 2026年8月25日
    成瀬は信じた道をいく
    前作以上に「成瀬本人」だけの物語ではなくなった。 みらいちゃん、クレームをやめたい呉間言実、篠原かれん、成瀬のお父さん……それぞれ違う人が成瀬と出会って、少しだけ人生の向きを変えていく。でも成瀬は誰かを導こうとしているわけじゃない。ただいつも通り、自分の信じた道を歩いているだけ。 「何になるかより、何をやるか」 「向いているかどうかなんて、やってみないとわからない」 そして前作から続く、「大きなことを百個言う」。 このあたりが全部つながって、タイトルの『成瀬は信じた道をいく』がすごくしっくり来る。 しかも、その成瀬の生き方が周囲へ伝染していく。 みらいちゃんは将来を「職業」ではなく「何をしたいか」で考え始め、言実は自分の性質を否定するのではなく使い方を変え、かれんは家族から与えられた人生ではなく「これから自分の好きなものを探す」ことにワクワクする。 成瀬は人を変えようとしないのに、人が勝手に変わっていく。 そこがこのシリーズの気持ちよさなのかもしれない。
  • 2026年8月25日
    冬の子 ジャック・ケッチャム短篇傑作選
    冬の子 ジャック・ケッチャム短篇傑作選
  • 2026年8月24日
    Newton (ニュートン) 2026年 9月号
  • 2026年8月23日
    成瀬は天下を取りにいく
    とにかく成瀬あかりという人物が面白かった。 何をするかわからず、言葉遣いも時々妙で、普通なら尻込みするようなことにも平然と挑戦する。 読みながら何度もツッコミを入れてしまった。 そして、いいキャラしてるのは成瀬だけじゃない。 呆れたりツッコんだりしながら、なんだかんだ成瀬の隣に立っている島崎。そんな島崎が成瀬よりも好きに思えた。
  • 2026年8月22日
    本屋さんのある街で
    本屋さんのある街で
    五篇すべてが同じように刺さったわけではなかった。 それでもアンソロジーだからこそ、一つの「本屋」という題材からまったく違う物語や価値観が生まれる面白さがあった。 特に心に残ったのは、本や本屋を必要以上に神聖なものとして描いていないところ。 本を読めば人生が救われるわけでも、本屋が街のあらゆる問題を解決するわけでもない。 それでも、本が一冊あることで少し気分が変わる。 気になる棚を眺めるために本屋へ入る。 そこで誰かと顔を合わせる。 疲れた人が少しだけ休む。 そうした小さなことが積み重なって、暮らしは少し豊かになる。 読み終えて改めて、本のある暮らしが好きだと思った。
  • 2026年8月21日
    イクサガミ 神
    最初は、二百九十二人の猛者が十万円を巡って殺し合う、とびきり熱いデスゲーム時代小説として読み始めた。 実際、最後まで戦闘の熱量は凄まじく、「まだこんな強い奴がいるのか」と何度も驚かされた。 しかし四巻を読み終えて最も残ったのは、誰が一番強かったのかではなかった。 一人で強くなることだけが、本当に強いのか。 その問いだった。 京八流の答えは、 「奪うのではなく託す」。 双葉が辿り着いた答えは、人に頼った分、自分もまた誰かを支えること。 愁二郎が辿り着いた答えは、過去を振り返っても、そこへ戻らず前へ進むこと。 シリーズ開始時は「最強の一人を決める物語」だと思っていた。 でも実際には、 一人にならないことの強さを描いた物語だった。 奪い合うことから始まり、託し合うことで終わる。 多くの別れがあり、とても寂しい。 それでも最後には、これからの旅にも美しい景色と輝かしい出会いが待っていると思わせてくれる。 『天』『地』『人』『神』と続いた長い旅の終着点として、本当に清々しく、美しい完結だった。
  • 2026年8月16日
    イクサガミ 人
    シリーズ三作目となる『人』では、当然ながら生き残っている者たちの強さも尋常ではない。 それぞれが異なる武器、武術、信念を持ち、「こんな戦い方まであるのか」と驚かされるような戦闘が次々に描かれる。 特に面白かったのが、一対一の強さだけでは突破できない戦いが増えていることだ。 即席で手を組み、それぞれの能力を組み合わせて圧倒的な敵を攻略する。武術だけではなく、知恵や駆け引きで自分より強い相手に立ち向かう。さらには、武人ですらない人々の仕事や技術が窮地を救うこともある。 「誰が一番強いのか」という単純な競争ではないからこそ、それぞれの人物に活躍の場所がある。この集団戦と役割分担の面白さは、『人』でさらに磨かれていたように思う。 そして本作で何より印象深かったのは、生き残った参加者たち一人ひとりの人生だった。 時代の変化についていけなかった者。 過去を忘れられない者。 誰かを守るために戦う者。 ただひたすら強さを求める者。 故郷のために戦う者。 蠱毒という場では全員が「倒すべき敵」になり得る。それでも、その人がなぜここにいるのかを知ると、簡単には敵と思えなくなってしまう。 登場時間の決して長くない人物にも、それまで生きてきた人生がある。その厚みがあるからこそ、一つ一つの戦いや別れが強く心に残った。
  • 2026年8月15日
    イクサガミ 地
    『イクサガミ 天』で始まった、武技に優れた者たちが京都から東京を目指し、互いの札を奪い合う〈蠱毒〉。一作目の時点ですでに十分すぎるほど魅力的な設定だったが、二作目『地』では、その土台の上に物語が一気に広がっていく。 読み終えてまず感じたのは、物語の土台、ストーリーの広げ方、そして登場人物の厚み、そのどれもがすごいということだった。 『天』では、何者が何のために蠱毒を開催しているのか分からないまま、愁二郎たちは東京を目指していた。『地』では、その旅を続けながら、蠱毒の背後にあるものが少しずつ見え始める。 しかも物語が大きくなるほど話が散らかるのではなく、明治という時代そのものが蠱毒と結びついていくのが面白い。 特に印象に残ったのが、「武」というものが急速に時代遅れになりつつある世界で、達人たちが戦っているということだ。 武士という身分は失われ、刀を帯びることさえ許されなくなった。銃をはじめとする新しい武器や制度が広まり、それまで何十年もの鍛錬を必要とした力の価値そのものが変わろうとしている。 愁二郎たちは、とてつもなく強い。 しかし、彼らがどれほど強くても、時代そのものを斬ることはできない。 だからこそ、その姿が眩しく見えるのだと思う。 もし剣や槍が当然のように必要とされていた時代の物語だったなら、ここまで惹かれなかったかもしれない。自分たちが積み重ねてきたものが、もうすぐ必要とされなくなる。それでも技を磨き、信念を持って生きている。 時代に飲み込まれ、滅びゆく者たちだからこそ、その一瞬の輝きに魅せられてしまう。 剣豪デスゲームとしての圧倒的な熱さと、時代に取り残されていく者たちを描く切なさ。 その二つが同時に存在していることこそ、『イクサガミ』という物語の大きな魅力なのだと思う。 『天』で作った最高の土台を、物語、時代、人物のすべての方向へ大きく広げた二作目。 続きがますます楽しみになった。
  • 2026年8月15日
    一冊でまるごとわかるローマ帝国 (だいわ文庫)
    ローマから始まる帝国史勉強のはじめの一歩 この本で一番大きかったのは「皇帝の名前を覚えたこと」じゃなくて、ローマが何度も制度を作り替えながら生き延びた帝国だったことが見えてきたことだと思う。 共和政が巨大帝国を処理できなくなると元首政へ変わり、一人の皇帝では帝国を守れなくなるとテトラルキアへ変わり、宗教環境が変わればキリスト教を取り込み、政治的中心までローマからコンスタンティノープルへ移す。 「昔ながらのローマ」を守り続けたから長生きしたんじゃなくて、むしろローマであり続けるために、何度も“ローマのあり方”を捨てている。 なかでも、二つの問題が、かなり印象に残った。 一つは、 巨大な権力をどう作るかではなく、その権力をどう次へ渡すか。 皇帝制は共和政末期の内乱への回答だったけれど、今度は帝位継承が新しい問題になる。養子継承がうまくいった五賢帝時代もあれば、軍が皇帝を競売にかけるところまで崩れる時代もあった。 もう一つは、 帝国が大きくなることと、その帝国を維持できることは別。 トラヤヌスの最大版図はローマの強さの頂点だけれど、その巨大な国境線は後には軍事費・兵員・統治コストという重荷にもなる。「拡大=成功」「縮小=衰退」では説明できない、というのがよく分かった。
  • 2026年8月13日
    イクサガミ 天
    明治十一年。京都・天龍寺に集められたのは、全国からやってきた武芸の達人たち。 彼らに課されたのは、木札を奪い合いながら東京を目指す命懸けのゲーム「蠱毒」だった。 この設定を知った時点では、「明治時代を舞台にしたデスゲーム」というだけでも十分面白そうだと思った。実際、刀、槍、弓、忍術などを駆使する強者たちが次々と現れ、東海道を進みながら戦いを繰り広げていく展開は、とにかく熱い。 登場する武芸者たちには、それぞれ戦う理由がある。 何のために金が必要なのか。 誰を守りたいのか。 どんな状況でも、何だけは譲れないのか。 殺し合いという極限状態だからこそ、その人が何を信じて生きているのかが強烈に浮かび上がる。 特に好きだったのは、「ここだけは越えない」という自分なりの一線を持った人物たちだ。 敵か味方か分からない。 信用していいのかも分からない。 それでも、その人物が信じているものを知ると、不思議と惹かれてしまう。 一方で、そんな信念や倫理とはまったく別の場所にいるような人物も登場する。 ただ強者との戦いを求め、人を斬ることそのものを楽しむ者。 信念を持って戦う人物たちが魅力的だからこそ、そうした価値観の通じない敵の存在がより恐ろしく感じられる。いつ現れるか分からないだけで物語全体に緊張感を与える、非常に魅力的な敵役だった。 そして、本作について語るなら剣術の設定も外せない。 中でも愁二郎が学んだ「京八流」は、完全に好みだった。 武曲、禄存、破軍、巨門、貪狼、廉貞、文曲、北辰。 星の名を冠した八つの奥義。 名前だけでも格好いいのに、それぞれにまったく異なる特色があり、使い手によって戦い方まで変わる。 こういう設定がたまらない。 シリーズ第一作として、これ以上ないくらい見事に掴まれてしまった。 格好いい剣術と強烈なキャラクターが次々登場する、熱量の高い歴史エンターテインメント。 続きまで読まずにはいられない。
  • 2026年8月11日
    魔女の館の殺人
    バディものと聞いて
  • 2026年8月10日
    怪談小説という名の小説怪談
  • 2026年8月10日
  • 2026年8月10日
    私たちはたしかに光ってたんだ
    こんなに本気で何かを好きになって、人生ごと捧げられる青春が眩しかった。 瑞葉がさなぎいぬに注ぐ熱量にはずっと惹かれた。その熱が仲間を傷つけてしまう場面はつらかったし、努力して努力して、その努力によって自分の才能の限界まで理解してしまう過程も苦しかった。 そして、朝顔を好きだからこそ、自分からバンドを離れる瑞葉の選択が何より切なかった。 大人になった瑞葉の姿を最初に読んだとき、瑞葉にとって過去は「思い返すほど苦しくなるもの」なのだと思っていた。 でも、最後まで読むと違った。 つらいことは確かにあった。 後悔も、挫折も、傷もある。 それでも、あの頃は確かに幸せだった。 朝顔と、葵と、緋由と、本気で夢を追って音を鳴らしていた瑞葉は、間違いなく光っていた。 その光は、過ぎ去ったから消えるのではない。 今を生きる瑞葉の中に残り、これからの瑞葉まで照らしていく。 過去の光に今の自分が勝つ必要なんてない。 あのとき確かに光っていたという事実を抱えて、今を生きていけばいい。 読み終えたあと、『私たちはたしかに光ってたんだ』というタイトルが、青春への懐かしさではなく、人生そのものを肯定する言葉に感じられた。 終わってしまってもいい。 続かなかったとしてもいい。 選んだ道を後悔する日があってもいい。 光っていた事実は、消えない。 心から好きだと思える作品だった。
  • 2026年8月8日
    マイボディ・オン・ザ・ムーン 下
    後半になるほど、科学設定のリアリティの粗さが気になった。 まず、ATPを2倍生成できるという設定を便利に使いすぎている。そもそも、この設定が「同じ量の栄養から2倍のATPを得られる」のか「単位時間あたり2倍の速度でATPを作れる」のどちらなのか。おそらく後者なのだろうが、ここはハッキリさせておいたほうが良いと思った。 次にL*細胞周りの設定。ネタバレになるので詳しくは話せないが、質量保存則はどこいった? ほかにも気になったことがあるがそれもネタバレになるので伏せておく。 もちろんSFである以上、現実の科学ですべてを説明できる必要はない。未知の生命体なのだから、現代科学では説明できない性質を持っていても構わないと思う。むしろ、その飛躍こそSFの楽しさでもある。ただ本作は、ALSや神経細胞、アストロサイト、ATP、麻酔薬など現実の科学をかなり具体的に利用している。そのため、科学的な説明を付けるなら、もう一段だけ理屈を詰めてほしかった。逆に「未知の異星生物だから現代科学では説明不能」としてしまったほうが、納得しやすかった部分さえある。 あと、回収されていない伏線もあったりするので、おそらく続編があると考えているが、これで続編がなかったら、ちょっと……という締め方だった。
  • 2026年8月8日
    歌われなかった海賊へ
  • 2026年8月7日
    憲法とは何か
    憲法とは何か
    本書は、憲法を単なる「国家権力から個人を守るための最高法規」としてではなく、価値観・世界観を異にする人々が、互いを排除せず同じ社会で暮らしていくための枠組みとして捉え直す本である。 中心にあるのは「立憲主義」という考え方だ。 人々の価値観は単に多様なだけでなく、ときに相互に比較不能であり、どちらが優れているかを決める共通の物差しが存在しない。だから政治によって一つの正しい価値観を決定し、全員に従わせるのではなく、価値観の対立を一定の範囲にとどめ、それぞれが自分の信じる生き方を追求できる領域を確保する必要がある。 その意味で立憲主義とは、対立を最終的に解消する思想ではない。むしろ、対立が残ることを受け入れながら、それでも共同生活を可能にする「中途半端な煮え切らない立場」である。 この煮え切らなさこそ、本書を読んで最も印象に残った点だった。
  • 2026年8月6日
    マイボディ・オン・ザ・ムーン 上
    複数の登場人物達の一見バラバラな物語が、ある点で交わり繋がっていく様子が面白い。まだまだ、回収されていない謎があるが、それらも含めて、繋がった線が下巻ではどうなっていくのかが楽しみ。
  • 2026年8月3日
    ししりばの家
    ししりばの家
    背筋が寒くなるようなホラーを期待して読んだが、そこまで怖くはなかった。 でも、異常が日常になってしまう、そういう認識をいじられるタイプの話は好きなので、面白く読めた。
  • 2026年8月3日
    ししりばの家
    ししりばの家
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