
ほんのうに
@bk_urchin
2026年7月29日

楽園
夕木春央
読み終わった
老女に貸していた山奥の物件に向かったら、住人に監禁されて「人を一人殺さないと出られない」という事態に陥った主人公カップルの話。
「十戒」を読んだときは驚きとともに、もうこれ以上の彼女の物語は読めない、だってこれ以上読者を驚かせることは無理だし、と思っていたので、まず続きが読めたことがうれしい。今作では最初から正体がわかりやすく示されておりどうするのかと思ったら、今作でもしっかり構造が逆転し、しっかり驚かされた。
共同体とは複数の人間の集まりである以上、誰にとっても「楽園」になることはありえない。なのでみんな少しづつ我慢して生活を維持していく。そこに自分の目指す楽園像を忠実に追い求める人間が入ったらどうなるのか。ささいなことに失望を感じる彼女なので、今後平和に暮らしが営まれるとは思えない⋯
何かが起きて、今作の続きが読めることを祈ってしまう。



