
いちのべ
@ichinobe3
2026年7月29日

世界の危険思想~悪いやつらの頭の中~ (光文社新書)
丸山ゴンザレス
読み終わった
筆者が各国で取材した事例をもとに、その背景にある考え方を導き出して紹介するような本。
ひとつひとつの章はコンパクトなのでサクサク読めるが、個々の事例のインパクトはもちろん強く、心に鉛が沈むようなものも多い。
今日読んでいて一番しんどかったのはバングラデシュのエピソード。
> 彼女たちは、そんな牛用ステロイド剤を摂取し、太って豊満な体にするのだ。この話を聞いたときに、この世の地獄のひとつかもしれないと思った。
> 男の性癖のために肉体を改造して、薬の副作用や性病によって人生を奪われていく。それも若いというか、ほとんど子どものような女の子たちがである。
また、犯人の人数が多いと取り調べや調書を取るのが面倒だから、と、窃盗団のメンバーを一人だけ残して他全員を警察が現場で射殺するというエピソードもショッキングだった。
殺人の発生には「依頼者」と「実行者」が必要で、通常の殺人は、一人で「依頼」も「実行」も行うことになるためハードルが高いが、誰かに殺人を「依頼」することはハードルが低い……という、これまで考えたことのない話も出てきて興味深かった。
> 第三者への依頼というのは、罪の意識が低い。実行するためのプロセスで冷静になることもない。自分は結果だけを受け取り、被害者の苦しみをダイレクトに感じることもない。
他に稼ぐ手段がなく、金のために言われるがまま人を殺す「実行者」と、電話一本で人殺しを依頼する「依頼者」、どちらの頭の中がより恐ろしいだろう?