

いちのべ
@ichinobe3
何でも雑多に読む。
- 2026年2月24日
こぽこぽ、珈琲 (おいしい文藝)よしもとばなな,井上ひさし,佐野洋子,内田百閒,吉田健一,向田邦子,團伊玖磨,塚本邦雄,外山滋比古,寺田寅彦,小島政二郎,山口瞳,常盤新平,星野博美,村上春樹,村松友視,柏井壽,森本哲郎,植草甚一,永江朗,泉麻人,清水幾太郎,湊かなえ,滝沢敬一,片岡義男,畑正憲,種村季弘,草森紳一,野呂邦暢,阿川佐和子,黒井千次読み始めた寺田寅彦『コーヒー哲学序説』、ヨーロッパ各地でのコーヒーにまつわる思い出の描写から、それぞれの国の匂いや温度を感じられるかのよう。 そして興奮剤としてのコーヒーに思いを馳せ、以下のような見解を紡ぎ出してくるところが好き。 > 宗教は往々人を酩酊させ官能と理性を麻痺させる点で酒に似ている。そうして、コーヒーの効果は官能を鋭敏にし洞察と認識を透明にする点でいくらか哲学に似ているとも考えられる。酒や宗教で人を殺すものは多いがコーヒーや哲学に酔うて犯罪をあえてするものはまれである。前者は信仰的主観的であるが、後者は懐疑的客観的だからかもしれない。(p44) - 2026年2月23日
スミルノ博士の日記ドゥーセ,宇野利泰読み終わった109年前に書かれた推理小説であると解説で知って驚いた。いま読んでもワクワクする趣向と展開だし、当時の読者には更に鮮烈に感じられたのだろうなあ!と思いを馳せるのも楽しい。 - 2026年2月23日
超短編! 大どんでん返し小学館文庫編集部読み終わった連休最終日の夕方、ぼんやり読むのにちょうどよかった。 特に好きだったのは以下。 田丸雅智『骨なし』 白井智之『首の皮一枚』 乙一『電話が逃げていく』 乾くるみ『なんて素敵な握手会』は読み終えてからまた冒頭から読み返さずにいられないのが流石の手腕だった。 - 2026年2月23日
読み終わった興味本位で手に取ったら、面白くて一気読みだった。 『第1章 百合が生んだ日本一有名なエッセイ——枕草子』の、 > 百合の中でも、私はちょっと上下関係の入った百合が好きなのである。(p23) との記述を、「へぇ、自分はそんなにだな〜」とぼんやり読んでいたが、定子と清少納言が約10歳差と知り、「それは話が変わるぞ!」と身を乗り出してしまった。 年齢差が大きい+主人の方が年下で聡明な主従関係、だいぶ好きですね……しかもふたりの心が「教養」で繋がっているとわかるのも良くて……。 > 定子が「ねえ、香炉峰の雪はどんな感じかしらね」と言っただけで、清少納言は白居易の漢詩をふまえてると理解し、御簾を上げる。定子は庭から顔が見えるのも気にせず、「さすが清少納言!」と微笑んでいたという。この話を読むたび、10歳上のお姉さん女房が自分と同じものを読んで教養を共有してくれているのって嬉しかっただろうな、と私は定子の心情を想像してしまう。(p33-34) 通読して一番萌えたのがこのエピソードだったので、『枕草子』を読むことを心に決めた。 - 2026年2月23日
あの頃武田百合子,武田花読み始めた@ DUKE書店『絵葉書のように』、富士日記の元になる日記を書くようになった経緯について書かれていて、武田泰淳先生ありがとうの気持ち。 そして以下を含むくだりに、なぜ武田百合子の文章は魅力的なのか、のヒントがあるようで興味深かった。 > ○美しい景色、美しい心、美しい老後など「美しい」という言葉を簡単に使わないようにしたいと思っている。景色が美しいと思ったら、どういう風かくわしく書く。心がどういう風かくわしく書く。くだくだとくわしく書いているうちに、美しいということではなくなってきてしまうことがあるが、それでも、なるたけ、くわしく書く。「美しい」という言葉がキライなのではない。やたらと口走るのは何だか恥ずかしいからだ。(p43) - 2026年2月23日
- 2026年2月23日
- 2026年2月23日
- 2026年2月23日
英語、苦手かも…? と思ったときに読む本デイビッド・セイン読み始めた未だに英語への苦手意識があるので、「14歳の世渡り術」シリーズのこちらを手に取ってみた。1日目まで読了。 宮川昭正さんの野球の指導についてのお話、初めて知るので目から鱗だった。 > 「ベースボールは、Have fun! (楽しんで!)の精神が第一で、高校生に肩を壊してまで投球させようとはしない(アメリカの高校生ピッチャーには投球数の制限があります)。また、たとえミスをしても『何やってるんだ!』と責めるのではなく、まずはDon't worry about it!(気にするなよ!)と励ます、それが本当のベースボールだ」というのが彼の主張です。 あと、「本番は10%の力が出せれば上等」という著者の持論、14歳の時に知っておきたかったな〜! 「90点を目指していたら80点しか取れない」という強迫観念を親から植え付けられていたので、100%どころか120%の力を出さなければと自分にプレッシャーをかけすぎる癖がついていた学生時代よ…… - 2026年2月22日
呪いと日本人小松和彦読み始めた『1章 蘇る「呪い」の世界』読了。 > この「生霊憑き」は、生霊の所有者の知らないうちに発動する。 > しかも、この動物神は、祀り手の命令で活動するだけではなく、生霊と同様に、祀り手がある人物を憎んだり妬んだりしただけでも発動するという。 このあたりの「ルール」が、村社会には有益だったのかなと興味深かった。当人にその意図はなくとも、生霊あるいは動物神が発動してしまうのは、当人のみの過失や責任にはならなそうというか。 - 2026年2月22日
- 2026年2月22日
アメリカは自己啓発本でできている尾崎俊介読み終わった自己啓発本を研究されている大学教授書かれた本、と聞いてすこし身構えていたが、軽妙な語り口で、リラックスして楽しく読めた。 自己啓発本の紹介を通して、アメリカの社会、思想や文化に触れられる……だけでなく最終章ではトホホな自己啓発本の紹介もあるよ!(「○○○○星人」が急に出てきたりしてだいぶ楽しい) 個人的に一番興味深かったのが、スウェーデンボルグの思想を起点に、一見対照的に思える「自助努力系」と「引き寄せ系」それぞれの自己啓発本が成立していったという話。そして双方とも、「インサイド・アウト」(自分自身を変えることで、世界を変える)という点では共通だというのも、なるほど確かに。 本文に引用されていて響いたのは、以下のエマソンの箴言。 >> Every man I meet is in some way my superior. >> (私以外の誰からも学ぶところがある。) > (p56) >> All life is an experiment. The more experiments you make the better. >> (人生とは実験だ。実験すればするほど良い。) > (p57) あと、サラ・バン・ブラナック『シンプルな豊かさ』からの、「ずる休みは健康に必要不可欠」という話も実体験と照らし合わせて響いた。その本がソローの『森の生活』に通ずるという著者の見解も興味深かった。 - 2026年2月22日
パーカー・パインの事件簿【新訳版】アガサ・クリスティ,山田順子読み終わった休暇旅行中に「仕事」を依頼されてしまうパーカー・パインの短編たちも読了。 殺人や誘拐など物騒な事件にも巻き込まれるが、そこでの推理や助言もパーカー・パインらしく機知に富んでいる。 中でも『高価な真珠』の登場人物たちが憎めなくて、真相や動機も、締めくくりも好きだった。 最近は人間模様が描かれたクリスティ作品に惹かれているが、連続して読むとズッシリくるので、パーカー・パイン物の軽妙さはありがたかったし、クリスティはコメディも上手いんだなあとしみじみ。 - 2026年2月22日
- 2026年2月21日
富士日記(中)武田百合子読み始めた昭和四十一年十二月まで読了。 > この辺の女衆は、一年の終りのパーマネントを充分にかっちりとかけ、つやつやとかたくセットして、ネットをかぶり、寒さで紅潮した顔は湯上りのよう。もんぺにセーター、その上に綿入ればんてんを着てふくらまっている。(昭和四十一年十二月二十九日より) 年の瀬のこの情景描写が素敵だな、と思っていたら、その後この人たちと同じ薬局に入店したため、彼女らが買ったものまで記録していて、流石の百合子。 > 今年は伊達巻をよく調べないで、安いのを買ってしまった。うっかりした。伊達巻を食べるのが、この世の楽しみの一つである私なのに。(昭和四十一年十二月三十一日より) 昭和四十一年の締めが安い伊達巻を買ってしまったことへの嘆きだったの、良かった。 - 2026年2月21日
パーカー・パインの事件簿【新訳版】アガサ・クリスティ,山田順子読んでる『大富豪夫人の事件』、ラストの情景のうつくしさと清々しさよ。 > ミセス・ライマーは背が高く、女性ながら骨格ががっしりしている。容姿はお世辞にも見目麗しいとはいいがたく、ヴェルヴェットの服も、どっしりした毛皮のコートも、その事実をごまかすことはできていない。手は大きく、指の関節がふしくれだっている。顔も大きくて幅広で、じつに血色がいい。黒い髪は流行の髪型だし、帽子には、くるりと巻いたオストリッチの羽根が山ほど飾りつけてある。(p150) 読み終えてから、冒頭のこの描写を思い出し、見比べると感慨深い。 クリスティは人間を巧みに、そしてチャーミングに描くひとだなと、作品を読むたび思う。 - 2026年2月21日
照子と瑠衣井上荒野読み終わった逃避行というより冒険と呼びたくなる、七十歳の女性ふたりの物語。 とにかくふたりのキャラクターが魅力的で、ちょっと厭なことがあった日だったけど、それが一気に塗り替えられてしまうほど、面白くて楽しくて元気になれた。 照子が地元の食材を使って丁寧に作る料理、お気に入りの食器や好きな本、瑠衣の己の気分や場に合わせたファッションや贈り物。暮らしの細部に、ふたりそれぞれのセンス、心の豊かさ、積み重ねてきた人生を感じられて、嬉しくて、ずっとふたりの生活を見ていたい。気持ちになる。 脇役も素敵な人が多くて、特に静子さんの不思議な存在感が好きだった。最終章も小粋で最高。 四十歳を過ぎて、「残り時間」を考えるようになり始めていた今読めたのも良いタイミングだったのかも。本当に、まだまだ、なんだってできるよな。 - 2026年2月21日
- 2026年2月21日
- 2026年2月21日
日本のヤバい女の子はらだ有彩読み終わった@ 土かべ文庫 本と珈琲「そう!それな!」も、「その視点では見たことなかったな〜」もあって、既知の物語の新たな味わい方を教えてもらえて嬉しく、元気になれる本だった。 > 「優雅な生活こそが最高の復讐である」という言葉があるが、私は「物語に従わないことが最高の復讐」だと思う。自分の身に勝手に起こったことにむりやり感動的な意味を見出さず、精神的成長としてつじつまを合わせず、物語を無効化する。あるいは、因果関係のない別の物語を自分で始めてしまう。勝手な展開で許可なくエンドロールを流そうとする何者かの一切登場しない、まったく新しい物語を。(p199)
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