
ぶんか遺産
@bunkasremains
2026年7月29日
フライプレイ!
霞流一
読み終わった
読了。いい意味でも悪い意味でも大変馬鹿馬鹿しいミステリだった。好き嫌いはだいぶ分かれる気がする......。
本格ミステリとしては、なかなか大変なことをやっていると思う。前半はかなりダレているものの、中盤以降の目まぐるしい展開はエンターテイメントを感じた。やりすぎなB級味も相まって、なかなかのドライブ感だと思う。
ただ、それと同時に疵も目立った。トリックこそ割と気に入ったものの、ロジックはあまり魅力的ではないものが多いし、現場の状況はかなり分かりにくい。そもそもこんなことをやる必要性についても、説明がなされてもなお説得力に欠ける。
過剰なほどの稚気は個人的に割と好きなのだけれど、総合的にみて欠点の方が目立つ作品だった。長いしね......。ただ、価値のない作品というわけではない。この作品そのものも一定の水準には達しているし、何より、事件現場の操りを徹底した『パズラクション』、多重解決を引き継いだ『スカーフェイク』という名作を生み出したのだから、重要な作品だろう。そういう視点では、意味のある読書だった。

