おにぞう "楽園" 2026年8月1日

楽園
楽園
夕木春央
とても良い読後感。 「方舟」でハマり、「十戒」で痺れ、そして「楽園」。 失踪した知り合いの行き先を求めて主人公と恋人がたどり着いたのは小集落。 そこは殺人事件で指名手配となっている人が集まる集落だった。 集落唯一の出入り口は塞がれ、電波は届くものも通信機器は奪われる主人公達。 指名手配犯達は主人公に、この集落の誰かを殺せ。そしたら集落から出す。その代わりに今後食料などの物資を持ってこい。裏切ったらこの集落で行った殺人を公開する。 と解放する条件を示す。 集落の食料に限りがある中、主人公は罪を犯して今後集落の為に尽くすべきか否か、苦悶する。 そんな中、主人公が知らない内に集落で死体が見つかり… というお話し。 善良な市民が、生きるために殺人を強いられるというデスゲームチックでもありながら、実際に殺人事件も発生するというミステリーでもある。 詳しくは語れないが、ファンの方であれば、何となくのオチは早々に掴めると思う。 というより、それを隠すような作りではない。むしろオチを想像して読んでほしいというスタンスだと思う。 ただ、それでも、こちらの想像を超える展開にとても興奮する。 メチャクチャだけど、そのメチャクチャさが嫌にならない。 関連作に比べると、衝撃度合いは下がるかもだが、ファンであれば必読の1冊。 それなりにボリュームのある本作を、1日で読み終えました。 結末が分かりそうで分からない、そんなジレンマが心地よいです。
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