あおい "偽医者がいる村 (角川文庫)" 2026年8月7日

偽医者がいる村 (角川文庫)
Kindleのおすすめに出てきたので読んだ本。 人口が減少している地方の医療がテーマで、ニュースでも時々見るなと思っていましたが、それがリアルに感じられる内容でした。 少子化の中、産婦人科の在り方は特に難しい問題なんだろうとも感じました。 自分でも新しい病院に行く度に自分に合う合わないを感じますし、真摯に向き合ってくれているか、数をこなすことをただ考えているのかは言葉や行動でなんとなく伝わったりします。 大きい病院=適切な治療方針を出してくれるわけでもないですし。 病院全てが頼れるわけではない中、病院自体が減少するというのは利用する側としては不安に感じるのはわかるなーと作品を読みながら思いました。 医療事故も現場で働く方にとっては難しい判断を迫られた結果でしょうし、必ずしも事故だから治療にあたった方が悪い、ということではないなと思いました。 作中に出てくる内容を読んで、妊娠中に体重増加について強く指導される理由はこういうことにつながってるのかな、と思ったり。 結末がリアリティあるところに着地したのも私としては納得できる形でした。 「もう、わずかな人間のやる気と頑張りにぶら下がるべきじゃない。生贄になった奴の自己犠牲がなければ成り立たないような場所は、いっそ潰れてしまった方がいい」 これは医療業界だけではなく、社会全体に言えることなんだと思います。 最近私が仕事のあり方に悩んでいたのもあり、この言葉が印象に残ったのもありますが。 社会に出て感じましたが、利己的な人は一定数いるし、言われたことだけ対応すればいいという人も一定数いると思います。 自発的に課題を見つけて解決していく人を会社は便利だからと重宝しますが、搾取される状態になったらその場所から離れないといけないなと思っています。 離れるだけではなくその場所をなくす勇気を持つこと、しかもなくなる影響が大きいことを考えた上でなくす決断をすること、それを選んだ相良はすごいなと思いました。 直接的ではなく、結果としてそうなっのだとしても、結果を予想した上で自分が手を離す決断をしたことは大きなことだと感じました。 これから社会も色々と変革の時期なんだと思うので、自分で考える力を養っていかないとなと思いました。
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