
黒猫のクロさん
@oryo_1031
2026年8月10日
女のいない男たち
村上春樹
読み終わった
ネタバレかも。
・「イエスタデイ」
幼馴染同士がお互いが好きすぎてうまくいかずに破局する話。
木樽さん(幼馴染の男側)の微妙な心情が好き。
幼馴染の彼女が大好きで、人生上手くいっていない自分は彼女にふさわしくないと感じてしまう。彼女にはもっといい人がいるはずと理解していても、実際に浮気されると悲しくて今の環境から逃げてしまう。
理想と現実のギャップに苦しんでいる木樽さんに寄り添ってあげたくなる(笑)
木樽さんは主人公に当て馬彼氏役を頼んでしまうし、彼女に直接それを話してしまって愛されてないんだと勘違いさせてしまう。
愛情の伝え方が下手なのにも若さと可愛さがあるよね(笑)未熟すぎて好き(笑)
登場人物がみんな未熟で、手探りだから失敗してしまうという現実的な終わり方もよかった。
ハッピーエンドでもよかったけど、本全体の寂蒔間や寂寥感に合わせるとこれでよかったのかも。でも、作者の村上春樹にはハッピーエンド版の二次創作を早く作ってほしい。
詩的な表現も印象的で、「夢の中で氷の月を二人で寄り添って眺めている」というのが綺麗すぎる。緩やかに溶けていく時間と、小さな幸せを噛みしめている幸福感、そしてそれらが夢の中でしかないという悲しさも併せて綺麗。きっと彼女はとても良い子で物語終了時に幸せになっていなそうなのが不満なところ。木樽さんとでなければ綺麗な月も美しくは見えないんだろうね。
やはり、作者さんに二次創作を作ってほしい。
総評は好き。