
ジル@本
@SHJHW_Book
2026年8月10日

読み終わった
著者の本は単話の怪談をまとめたものや、単話として掲載された怪談の中から筋が立ち上がってくるものが多いが、本書はちょっと様子が違う。
間に関連した短い話が挟まること自体はあるが、印象としては長編✕長編といった感じ。宇宙人のような姿をした「神」にまつわる依頼である浄土村に関する話と、人工的に作られた異形の造り神である木乃伊「鵺神」にまつわる話が同時進行する。
いつもの著者の本(ぽんぽんとテンポよく短い怪談が続く)を期待して読むと少し読むのがしんどいかも。
しかし、6割くらいまで読み進むと浄土村に関する話が解決に向けて一気に動き出し、鵺神に関する話の下準備が終わってくるのでスピード感を持って読めるようになると思う。
『蠱毒の手弱女』は天・冥の2冊構成。
本書〈天〉では浄土村の話が解決し、その間に挟まれるように進行していた鵺神の話が下準備を終え動き出しそうだぞ、というところで終わる。
著者の本にしては珍しく冒頭に「主な関係者一覧」が載っており、単に長編だからかな?と思ったら、なるほど納得の登場人物の多さ。
というのも、本書では総決算(?)と言わんばかりに、過去の著作で登場した拝み屋・占い師・霊能師が入れ代わり立ちかわり登場する。
私は勢いで「誰だっけなこれ」とか「なんかそんなこともあった気がする」とか思いながら読み切ってしまったが、多分前著たちを読み直して色んなエピソードを思い出した状態で読んだほうが十全に楽しめると思う。
それにしても、鵺神の方の事件はここから先の部分でまるまる一冊かかるのか。どれだけ解決が大変なんだ。
〈冥〉も既に買ってはあるので、本書の内容を忘れる前に読み始めたいところ。