
Aquaporin
@aquaporinase
2026年8月11日

読み終わった
とても面白かった
サブタイトルの通り。
原典の曖昧さがあるため、
受容者の生活に寄り添う形で
人工と自然が揺らぎながらもその時代ごとに描かれている。
身近か、遠いかという軸と
自然か、人工かという軸があるような気がしながら
本書を読んでいた。
身近な存在だからこそ推すことができるし、遠い存在だからこそ尊く思える。
身近さ遠さがあるものが選ばれており、それはその社会状況における心情によって変わる。
また、母が自然であり、父が人工であるというところも、かなり重要なところで、それが肉体と精神に重ね合わされていて、長い間肉体は精神に劣っているものとされてきたが、言わずもがなどちらも大事で必要な要素であり、母は換えが効かないが、父は換えが効くというのが、子供視点で語られる箇所があり、それゆえに、種としての父よりもより精神的な父である神や国家などが求められていた時代があったというようなねじれともみえるところも、とても面白い。
処女懐胎は父の精神を母の肉で受肉させるという非対称的な概念だけれど、幾度もなく描かれてきたのはそのねじれとねじれからくる高尚さもあり、またツッコミをしたくなるようなところもあり。
