ワタナベサトシ "アトウッド『侍女の物語』『誓..." 2025年4月1日

アトウッド『侍女の物語』『誓願』6月
なぜユートピアはディストピア化するのか……! “『侍女の物語』の刊行当時はディストピアではなくダークファンタジーとして受け取られた”とある。当時オンタイムで同書を読んだわけではないけれど、そのころの雰囲気は覚えている。けっして現実に起こりうることとして読んでいるわけではなくて、空想の・架空の・荒唐無稽な物語としてしか読めなかったはず。今でいう思考実験。 トランプ大統領が再選されたいま、この2冊の意味あいがずいぶん変わってしまい、生々しいリアリティをもって受け取られてしまう(≒もはや単なるエンターテイメント作品として無邪気に楽しんでいられない)のは悲しい。あのころの感覚には戻れない。もうどうしようもない。 100分de名著で2冊まとめて取りあげてもらえたので、過去に読んだ『侍女〜』も再読。時間を空けず2作続けて読むことで見えかたが濃くなった。
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