
彼らは読みつづけた
@findareading
2026年8月12日

読み終わった
電子書籍
*本の中の読書*
《「あまりにも人が来なかったら、近所の書店にでも行くかな。すぐに帰ってくるから」
「別にいいけど、うちも書店なのに?」
「新刊は入ってこないだろう」
「それもそうか」
大也の言葉に、柚子は納得する。
「鉱物の本を探しに行くの?」
「俺は鉱物にしか興味がないわけじゃない。小説くらい読むさ」
「へぇ。なんの小説?」
柚子は興味津々に問う。
大也は答えようとしてから、ふと何かに気づいて気まずそうな顔をした。
「鉱物を題材にしてる小説が出てないかと思って……」
「やっぱり鉱物じゃない」
「仕方ないだろ。好きなんだから」》
— 蒼月海里著『神保町宝石書店』(2026年5月Kindle版、小学館eBooks)





