blue-red "abさんご" 2026年8月13日

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2026年8月13日
abさんご
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黒田夏子
難解な小説で、正直なところ一回途中で読むのを投げ出しました。かなり凝った文体の小説とは知ってたけど、思ってた以上でした。語や句あるいは節の単位では普通に理解できるんだけど、文や文章の単位では途端に意味や脈絡が把握できなくなる。そんな感じです。こんな分かりづらい書き方して「作者は意地悪でやってんのかい」と思わなくもなかったです なんとなしに再度読み始めると、少しコツがつかめたのか、読み終えることができた。途中途中でストーリー展開がわからなくなっても気にせず、書かれている文を文字通りに逐次的にゆっくりと読み進めるのがコツかな。いったん頭を空っぽにして、言葉の連なりそのものをそのまま咀嚼する感じです。 近年の小説は、テーマ・モチーフ・ストーリーは様々でも、芥川賞受賞作などの純文学も含めてだいたい読み易く作られているのが普通なので、読み進めるだけならそこまで集中しなくても読み進められるという印象があります。そういうの無論良いのですが、簡単には読み進めさせないこの小説・文体を読み進めることでしか得られない感覚は、確かに存在しています 結局何の話の小説なのかを言いまとめるのは難しいです。ある子供と親と家(と家事がかり)のお話のようだが、時系列や論理展開はかなりかき混ぜられ、何の話を読んだのかはっきりとはよくわかりません。読書中の感覚は詩に近いような気がするが、あくまでも散文による長々しい描写でそれを誘起するのがこの小説の個性的なところです。遠い思い出が曖昧模糊に思考に現れては去っていくような、思い出の迷路でさまよっているような感覚が、この小説の読後感にきっとふさわしいのでしょう
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