
くらな
@3bus_0830
2026年8月13日

黙祷の時間 (Shinchosha CREST BOOKS)
ジークフリート・レンツ
読み終わった
押し合ったり、方向転換したりしながら、ぼくたちは水が深い方へと泳いでいった。お互いに追いかけ合い、ぼくは彼女を引き寄せるとぴったりとくっつき、彼女の体に腕を回した。彼女の驚いた様子、びっくりしたようなまなざしと、幸せそうに身を任せる仕草をぼくはけっして忘れないだろう。まるで待ちかまえていたかのように、二つの体はぴったりと重なった。波に浮かんで体勢が崩れ、ぼくたちは笑った。

