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くらな
くらな
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@3bus_0830
よく晴れた暖かい日の午後、アンバー氏に会いたいと思ったら、裏庭の木立に沿って並ぶベンチを探したらいい。枝葉の影が差していない、日溜りの真ん中にあるベンチに彼は腰掛けている。骨ばった背中を丸め、心持ち首を傾け、左側の目を日差しの方に向けてじっとしている。
  • 2026年4月2日
    ブラックボックス
    でもその最後の瞬間が確実に来ると分かっていても、こっちに対抗する手立てがないなら一体どうすればいいんだ?
  • 2026年3月31日
    今世紀最大の理不尽 それでも、結婚がしたかった
    本当に、今日から、戸籍の法律が変わりまして、戸籍にふりがなの記載が義務付けられました、この書類は、その前に作られたものなので、ふりがなについての記載が無いんです。だから、この書類だと指名変更は出来ないんです。ほんとに、今日からダメになったんです……
  • 2026年3月29日
    粉瘤息子都落ち択
    また強気で太い択を通しはじめる。そのあとは慣性でどうにかなる。それはそう、そうであってくれ。
  • 2026年3月24日
    考察する若者たち
    現実の親ではないが理解のある親代わりの叔父や叔母というのは、ある意味現代で最も求められているファンタジーなのかもしれない。「界隈」の違いもなく接することができる。それでいて、年上であるがゆえに、相談すれば「正解」に近いことを教えてくれる。
  • 2026年3月22日
    私的応答
    私的応答
    記憶は幻なんやから、自分の好きな角度速度で眺めたらよろしい。
  • 2026年3月18日
    1冊目に読みたい小説の書き方の教科書
    小説の書き方に正解はないし、誰かの正解があなたの正解になるとも限らない、というのが小説の書き方です。
  • 2026年3月16日
    言語化するための小説思考
    創作の過程において、創造主たる作者は「奇跡」を強調しがちである、しかし、一つの作品を作り出すためには無数の「アイデア」や「登場人物の会話」が必要にやるので、「奇跡に頼って創作をすることはできない。本当の「奇跡」は、作者が作者だけのやり方で、再現性のある形で「奇跡(に見える何か)」連続して引き起こすことだ。
  • 2026年3月11日
    世界史を変えた薬
    人類が長らく思い描き、20世紀後半になってようやく手の届きかけた「病のない世界」の夢は、あるいは再び幻として消えていくかもしれない。
  • 2026年3月10日
    時の家
    時の家
    「家は時の幹やから」
  • 2026年3月9日
    1R1分34秒
    1R1分34秒
    生命力が尽きかける、意識が削がれる一瞬にも一発のパンチを返したい、一秒長くボクサーでいられるなら一生を捧げても構わない、そんな毎秒がつみ重なって命が矛盾するんだ。
  • 2026年3月3日
    百年泥
    百年泥
    人魚姫は声を手ばなし、人の身を得た。母が得たもの、それが何だったか私にはわからない。母の部屋を片付けているときふと、たったひとつ母がこの世で得た二本の脚、それは私だった。そう信じることに心をきめた。
  • 2026年3月3日
    ニムロッド
    ニムロッド
    ただごろりと文章があるんだ。意味なんて知らない。展望があるかどうかも知らない。僕は駄目な人間だから、そんなことは考えない。僕と同じ駄目な人間が皆そうであるように、この文章はただ、ごろりとここにあるだけなんだ。
  • 2026年3月2日
    グレイスは死んだのか
    彼女は途方もなく一人きりで、きわめつきに自由だった。
  • 2026年2月28日
    掠れうる星たちの実験
    叔母が生きていたら、私は今も『違国日記』の新刊が出るたびにこの家へ持って来て、良き日を迎えるまで、互いに何にも話さなかったに決まっている。
  • 2026年2月26日
    沈黙博物館
    沈黙博物館
    櫛と、スプーンと、釣り針と、ビー玉が一個入っていた。それで全部だった。身だしなみと、食と、仕事と、思い出。男の人生を体現する、最小の博物館だった。
  • 2026年2月18日
    ダンス
    ダンス
    やっぱり下村さんの背筋はまっすぐに伸びていた。そのすっと伸びた下村さんのすぐ奥にハイティーン・ブギを潰した下村さんもいて、かまぼこ時代の下村さんもあの日ピアノを弾いた下村さんもちゃんといて、その下村さんたちも一緒にすっと背を伸ばしているように思った。
  • 2026年2月17日
    ジニのパズル
    私たちの歴史は、誰もすすんで開かない教科書などではない。私たちの歴史は音楽の中にある。私たちが流した涙は詩の中にある。辺りは闇に包まれ、この惨めな人生は微かな音を立てることもなく終わるのだろうと思った中でもら唄うことを、踊ることを、笑うことを決して忘れなかった先祖のその心は、時空を超えて私たちと共にある。
  • 2026年2月14日
    花粉の部屋
    花粉の部屋
    「通りを二、三本へだてた所に母が越し、わたしは父と残った」本書の主人公、ヨーの両親の別れは、冒頭のこの一文でかくも簡潔に語られる。抑制されつくした、乾いた語り口。限界まで削られた言葉。悲しみや不安、孤独はけっして訴えられることはない。ヨーのあらゆる心の動きや感情は、目の前の事象に、あるいは行為に、あるいは事物へと鮮やかに転換され、視覚的に提示される。
  • 2026年2月13日
    アカデミー賞入門 (角川新書)
    「映画は、私を世界中へと連れて行ってくれます。そして、お互いの違いを認め、尊重することを教えてくれるのです。同時に、私たちがどれほど多くの点で似ているのか、その人間性も示してくれる。どこから来た人であっても、映画館の中では一緒に笑い、一緒に感じ、一緒に希望を見出す。それこそが芸術の力なのです」
  • 2026年2月8日
    異類婚姻譚
    異類婚姻譚
    私は過去に付き合ってきた男たちと過ごした日々を、ほとんど思い出せない。また不思議なことに、私と付き合う男たちは皆、進んで私の土になりたがった。そして最後は必ず、その土のせいで根腐れを起こしかけていると感じた私が慌てて鉢を割り、根っこを無理やり引き抜いてきたのだった。
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