
怪奇!?ドーナツの穴食べ放題男!!
@AICE_donutholes
2026年8月13日

読み終わった
分析や論拠の重ね方が雑だが、独自調査や注目されていない動向にまで言及しており、60~70年代の豊かな作家ネットワークを感じられて良かった。
もの派の起源としてグループ幻触、特に石子順造を持ってくるのが本書の主張だが、やや強引である。
確かに石子順造は李禹煥や関伸夫と接触があったようだが、発言の引用例の一致、作風の一致から起源としてしまうには無理がある。
各作家がいかなる変遷、哲学によりその作品に至ったか。問題意識がどこにあったのか。表層の類似点だけでなく、深層に注目し歴史を把握しなければ真摯な批評と言えないのではないだろうか。
"~それ(歴史)を取り上げる者たちは、さらに緻密で真摯に接しなければ、正しい歴史認識はおろか、誤った歴史づくりが繰り返されるのである。"と本文中で他研究者を批判している。著者自身も仮説を言いたいがあまりに同じ轍を踏んではいないだろうか?
しかし、静岡という主流からは離れた芸術動向においても、当時先端を走る作家たちと同じ方向を向いた活動があったことを知れた。もの派を中心とした豊かな動向は、日本独自の芸術動向としての理解をより深めてくれるはずである。




