なかやま "塚本邦雄の百首" 2026年8月17日

塚本邦雄の百首
海も葡萄も眞靑に濡れて秋が來る老人のやうに坐る つてゐるな 暗渠の渦に花揉まれをり識らざればつねに冷えびえと鮮しモスクワ はつなつのゆふべひたひを光らせて保險屋が遠き死を賣りにくる 錐・蠍・旱・雁・掏摸・檻・囮・森・橇・二人・鎖・百合・塵 春の夜の夢ばかりなる枕頭にあっあかねさす召集令狀
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