
りなっこ
@rinakko
2025年4月2日

男爵と魚
ペーター・マーギンター,
垂野創一郎
読み終わった
頗る好みで面白かった!
野党の陰謀で国を追われ、一族の地スコットランドに逃亡した魚類学者の男爵は、気球戦団でウィーン攻めを試みるも、嵐でピレネー山麓に不時着する。そしてそこで歌う魚の噂を聞きつけ、矢も楯も堪らなくなり…。
気球が経路を失ったみたく、話もどんどん思わぬ方へと傾れていく。なんて風変わりな物語だろう…と嬉しくなった。
男爵と秘書ジーモン其々のメタモルフォーゼ、そこに関わる千里眼の女予言者と錬金術師たち。天人の存在、セイウチ交響曲とは何ぞや…などなど、オーストリアらしさ “ゴシックの軽さ” を堪能した。



