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りなっこ
りなっこ
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@rinakko
寒がり変温動物。にょろにょろしている。本を読む。 アイコンは、以前お迎えした “わたくしは誰でもない。あなたは誰?” のエミリー。
  • 2025年11月22日
    むらさき野ゆき
    アーサー・ウェイリー英訳『源氏物語』の訳し戻し(らせん訳)と、パレスチナへの巡礼の旅。取り合わせの妙が稀な螺旋となる、素敵な詩集だ。 “(いづれの御ときにか)/レディ・ムラサキの/わたしの/はじまりの/ことば——/かがり火のさなかより”
  • 2025年11月21日
    大忙しの蜜月旅行
    大忙しの蜜月旅行
  • 2025年11月18日
    スリー
    スリー
    戦後イギリスの実験文学。行方不明になった少女Sの残した音声テープと日記、Sと共同生活を送っていた夫婦RとLのその後の暮らしが交互に語られる。音声テープの内容などは、断片的でわかり難くて偶然のように並ぶ言葉のところどころが美しい。 Sの不在を抱え込んだRとL、欺瞞と妥協で互いを繋ぎとめていた2人の不協和音がじわじわと高まる。いつも受け身だったRと、どこか皮肉に夫婦を観察していたS。ルースがSを羨みつつ憐れんだように、Sもルースを救いたかったのだろうか。(その波紋をなかったことにしてこの先もRとLは…) 捉えにくいSの人となりと、その言葉の意味に思いを巡らす。
  • 2025年11月16日
    生誕の災厄 〈新装版〉
    生誕の災厄 〈新装版〉
  • 2025年11月13日
    シェイクスピア全集(5)
    シェイクスピア全集(5)
    再々読。幾度読んでも凄まじさに愕然とする。冒頭におけるリア王の誤りに対して、彼の身に降りかかる惨劇の重みがいくら何でも不均衡で不条理だ。そして苦しんだ先の再会の喜びすら、一瞬の救いで終わってしまう無情さ。 解説によると、同様に死屍累々な『ハムレット』よりも、昨今では高く評価されることが多いとのこと(なるほど…)。フェミニスト的な読みをすれば、リア王がゴネリルに浴びせる呪詛は完全にアウトなので、すでに歪な親子関係があったのだろうとは思う。
  • 2025年11月12日
    ヴァージニア・ウルフ『ダロウェイ夫人』を読む
    『ダロウェイ夫人』についての十篇もの論考(二篇は翻訳)とインタヴュー、ウルフの作品二篇が収められている。刊行百周年でありながら前衛文学として古びることのない理由を、あらためて教えられる一冊だった。 二つのインタヴュー(斎藤真理子、松田青子、聞き手・小川公代)は、韓国文学にみられるウルフの影響や韓国でのウルフ受容の話、戦争とトラウマというテーマ、松田さんの作品とウルフに共通するあわいの世界や多孔的な自己の描かれ方の話…などなどが頗る面白かった。
  • 2025年11月6日
    修道女フィデルマの慧眼
    修道女フィデルマの慧眼
  • 2025年11月5日
    鴉は硝子のフリルで踊る
    鴉は硝子のフリルで踊る
    素晴らしいアンソロジー。知っていた歌もそうでない歌も、ここにこうして並んでいるのが嬉しくなる。美しいだけではない〈幻想〉は、〈現実〉を突き詰める言葉になること。「あとがき」の内容にも感銘を受けた。
  • 2025年11月5日
    彷徨
    彷徨
    素晴らしかった。“悪い女の子は彷徨する”——冒険の呼び声に抗えず。“あなた”の彷徨先を選んで見届ける、それは何て楽しい時間だったことか。 幾度か訪れる人生の“分かれ道”、悪魔から譲り受けた赤い靴がある限り歩くことを止められないけれど、それもまた“あなた”(私)次第だ。より自分らしくより自由な選択なんてわからない。好奇心が先走っても痛い目に合う。でも、一度は赤い靴を履かずにいられようか。 すべての鏡は扉、庭の小人の誘拐、姿を変える鼠の王、スノードームの世界、ドロシーの靴…、繋がりつつ離れ離れの世界に鏤められた符牒が響く。
  • 2025年10月31日
    古典の継承者たち
    古典の継承者たち
    ギリシア語とラテン語の文献が保存されてきたプロセスについて、まず書き言葉の伝承を管理し保護する制度が洗練・強化されていった時代にまで遡る。 ラテン語の古典が残されるか否かの運命が、如何にか細い糸にかかっていたか…という件。ルネサンスの促進力で人文主義が影響力を持ち、視界が開けていく時代についての章が面白かった。 モンテカッシーノ修道院の宝庫の鍵が外され、数多のテクストが持ち出されたことで新しい潮流を発生させた経緯を、歴史を繙く物語で読んでみたい。
  • 2025年10月27日
    シェイクスピア全集(13)
    シェイクスピア全集(13)
    再々読。婚姻成立から転げ落ちていく悲劇。デズデモーナをうら若いとする解釈は腑に落ちるが、そう思って読むとますますやり切れない。 オセローとイアゴーは騙される者と騙す者でありながら、其々が嫉妬という害毒に突き動かされていく最悪のコンビでもある。善良で人を疑わない可憐なデズデモーナは一溜まりもない。なんて可哀想な。 オセローの嫉妬深さは人種に起因するとされるのも何だか…。 解説の “妄想に取り憑かれた人間が、同じ妄想を別の人間に植え付けていく不気味な狂気的世界” という言葉は的確で凄い。
  • 2025年10月24日
    研修生 (単行本)
    研修生 (単行本)
    素晴らしい読み応え。語り手「わたし」が1980年代のドイツはハンブルクで過ごした日々に、どっぷりと引き込まれた。慣れない異国で働き始めた心許なさを抱えつつ、研修生という宙ぶらりんな立場で出会う様々な人たちとドイツ語での交流を重ね、言語と小説への希求が募っていく。 カフカ、漱石、チェーホフ、ホフマン…と、幾つもの文学作品が色んな場面で引き合いに出てくるのが印象的で、本好きにとって本に纏わる記憶は、どこへ行っても自分から離れない拠り所にもなり得るということを思った。
  • 2025年10月17日
    シェイクスピア全集28 尺には尺を
    シェイクスピア全集28 尺には尺を
    再々読。国王一座時代の問題劇。 婚姻成立カップル数とは裏腹に、めでたしめでたし…なハッピーエンド感が驚くほどにない。マリアナは本当にそれでいいの? イザベラ、神様の花嫁になるはずじゃ…? とすっきりしないのだが、シェイクスピアの結婚観の表れかと思うとじわじわくる。
  • 2025年10月16日
    不自然な死
    不自然な死
    些か期待値を上げすぎてた感はあるが、面白かった。クリンプスン嬢の活躍ぶり(報告の手紙も賑やかw)を読んでいると、作者も楽しんで書いてそうだな…と思ったり。強かな犯人像が印象的だった(嫌いじゃないぜ)。
  • 2025年10月16日
    しあわせは食べて寝て待て 6
  • 2025年10月14日
    学校では教えてくれないシェイクスピア
    舞台芸術史やフェミニスト批評を専門とする著者ならではの内容、頗る面白かった。 ロミオとジュリエットの舞踏会場面の演出を考えたり、翻案による映画を観て批評を書いてみるといった課題は難しそうだったが、応える高校生たちも優秀なのでお蔭で読み応えがあった。
  • 2025年10月12日
    世界99 下
    世界99 下
    そんなことまで書くのか。そんなところまで突きつけてくるのか…と苦しくて圧倒された。 被害者性と加害者性との境界の曖昧さ。誰のことも傷付けない被害者側でいられたら本当は楽で、でもそうはいかない世界の悍ましい仕組みについて、ここまで描いてしまった作者の胆力に慄きつつ感嘆する。凄かった。
  • 2025年10月10日
    世界99 上
    世界99 上
  • 2025年10月9日
    スピン/spin 第13号 2025年 10月号
    スピン/spin 第13号 2025年 10月号
  • 2025年10月8日
    マーブル館殺人事件 下
    マーブル館殺人事件 下
    久しぶしに読んだアンソニー・ホロヴィッツ、頗る面白かった。満足。 主人公スーザンが巻き込まれるアラン・コンウェイ因縁の災いと、新たな書き手による作中の小説・名探偵〈アティカス・ピュント〉シリーズの内容とがリンクしている展開も大好きだ。
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