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@bunkobonsuki
2026年8月18日

狩りの時代 (文春文庫)
津島佑子
大家族の一員である絵美子は、幼い頃に何者かから「フテ・・・・・・」と囁かれる。「フテ」とは何か?誰が囁いたのか?
第二次世界大戦の臭いが色濃く残っていた時代、とある大家族の中で生じた謎。物語は思い出とともに解明へ進んでいく。
ダウン症とヒトラー・ユーゲント。
二つの概念を結びつけるのは容易ではない。それでも津島祐子は成し遂げた。差別とは時代と結びついている。
「不具者は安楽死させるべき」という、現代でも(むしろ、現代だからこそ)共感を呼ぶであろう考え方。その始まりがヒトラー・ユーゲントだと知った時は背筋が凍る思いであった。
次の世代へ繋いでいくべき文学は多々あるが、この作品は一際そうなるべき作品である。