
だむ
@p0se1-d0n
2026年8月18日
経験する機械
アンディ・クラーク,
高橋洋
読み終わった
公平に判断したはずが実は偏見に満ちている。
客観的に全体を見ているつもりが自分の見た
いものしか目に入っていない。
本書はこうした人間の不都合なあるある部分について、結果としてヒトの在り方の事実の
半面として乃至ありがたくない副産物として
そのメカニズムを説明するものとなっている。
ただこちらは本筋ではないけれど。
著者が主張するのはヒトという存在は外界に開かれた窓(知覚)を通じて受動的に情報を受けとる生物ではない。そうではなくて先行する経験や学習によって醸成された「予測」を行うことにより「予測」と感覚のずれ(エラー)を絶えず調整しながら経験を再構築し世界を刷新していく動的な渦のような「場」として捉えている。
反対からいえば「生の(なまの)」外界があるのではなく予測と感覚の修正の網の目にろ過されて成り立ったものを外界として受け取っているというわけだ。
著者はこの「予測処理理論」に基づき様々な
トピックをわかりやすく論じているので時間
のない方や脳科学なんて、という方は第1章を読んであとは自分の関心のあるところを拾い読みするだけでもよいだろう。
冒頭に述べたことに興味のある方、メルロ・ポンティや現象学とかの本が好きな方、セラピーの理論的足場を探している方にも有益な書物だと思う。
私としては「予測」システムを生み出した
進化の過程をも少し深堀したいかな。(^^