
ナナミ
@nanami373
2026年8月19日
Brand Shift(ブランド・シフト)
レイ・イナモト
読み終わった
虚構が現実より本物らしく見えるAIの時代、「意味」や「価値」、つまりストーリーだけでつくるブランドは通用しない。言葉より行動、演出よりも一貫性が求められている。選び続けられるためには、信頼による差別化が必要って示唆は、とってもシンプルなのに目から鱗だった。何を言うかより、誰が、どんなことをしてきた人がそれを言うかが重要ってのは、人間関係においてはまったくもってその通りだから、それを消費者とブランドの関係に当てはめても同じように腹落ちするんだな。翻って、それが今話題になってるってことは、私たちが当たり前に持っている社会への信頼が損なわれたってことでもあるのかもしれない。世の会社というものに、宣伝というものに、うっすら抱いていた信頼が毀損されたから、私たちはお上手なストーリーに安易に心動かされるいとけなさを失い、で、これ言ってるの誰?を確認し始めたのかもしれない。袈裟のレビューをするのでまず坊主の履歴書をください。
重要なのはどう信頼を可視化するか。ブランド構築とはすなわち「信頼を設計すること」にほかならない。真に選ばれるブランドとは、「誰のために、何を約束し、それをどのように一貫して体現するか」によって信頼を築き、その信頼によって差別化される存在である。信頼とは、不確実性の中で、それでも相手に委ねるという“意志ある行為”を指す。そこには必ずリスクが伴う。だからこそ信頼とは、相手に対する自分の選択の問題でもある。示唆的。
本筋とは(あまり)関係ないけど、ブランドの成り立ちを人類のストーリーを伝えるという技術の獲得に絡めて解説した章の「間主観的現実(intersubjective reality)」って概念が面白かった。
客観的現実は、自然、建物、物など、誰が見ても変わらないもの。主観的現実は、愛、痛み、思考といった、個人の内面にだけ存在するもの。そこに加わった第三の間主観的現実とは、法律、国家、企業、通貨など、複数の人間が共同で信じることによって成り立つ現実。
なるほどなー
脳の構造と言語能力の発達によって、サピエンスは「架空のストーリーを創造し、語る力」、そして「それに心を動かされる力」を獲得した。つまり、言葉とそれをつなげて生まれるストーリーによって、人は考えを持ち、感情を共有し、見知らぬ他者とも同じ概念や価値観を分かち合うことができるようになったのだ。
同じストーリーを信じることで、離れた場所にいても協力し、共に行動できる。それこそが人間という存在だけが持つ特異な能力である。1つのストーリーは何十億人もの人々に共有されることができる。