
一年とぼける
@firstareethe
2026年8月21日

「私のはなし 部落のはなし」の話
満若勇咲
読み終わった
感想
映画は未見だけど本もあったんだ、とせっかく見かけたのもあり購入。家に帰ってからタイトルをよく見たら『〜の話』という、監督による回想録だというのに気がついた。
未見でも大丈夫かなという不安はあったが、いざ読めば映画/映像についてはもちろん優れた内省とコミュニケーション、差別という「まなざし」への意識と言った内容で、映画未見ながらも十分に感ぜられる一冊だった。映画を見る習慣はあまりないのだけど、これは映画も何かしらで見なくちゃいけないな、という思いになった。せっかくこの本読んだのもあるし、読んだ上でじゃあこの人の作品を一旦は信用してみようと思わせてくれた。
映画見てないから一冊丸々読むのはちょっと、と思う人にも最後に据えられているこの映画のプロデューサーである大島新氏、映画配給会社東風の木下繁貴氏と著者との鼎談後に交わされた著者から二人へのメールでの問いかけだけでも読んでほしい。5分10分で読める文量なので、図書館等で見かけた際にでも。
特に大島新氏が撮影した『園子温という生きもの』についての問いかけと返答で、関係性の内部から切り出された事への当惑や不様ながらもなんとか真摯さを保とうと堪える様が返答からだけでも伝わってくる。その内容に納得できるかは人によるだろうが、この返答を引き出しただけでも、著者の優れたドキュメンタリー性の証明となっているのではないか。



