イシイルカ "サバイバー〔新版〕 (ハヤカ..." 1900年1月1日

サバイバー〔新版〕 (ハヤカワ文庫NV)
サバイバー〔新版〕 (ハヤカワ文庫NV)
チャック・パラニューク,
池田真紀子
『ファイト・クラブ』のパラニュークの作品。 こちらも映像化(できればフィンチャーで)されたりしないのかなあ、なんて無責任に思っていたが、実際読んでみてなるほどこれは「ファイト・クラブ」どころではないくらい難解で、映像化は相当困難だろうなあ、とは思う。 しかしながら、カットバック、カットバックの連続で、おそらく一般に意図はわかりにくいものの、印象的なシーンを繋げてストーリーを追うような、そういう意欲的で革新的な映像作家が名乗り出るのも面白いと思うが。 カルトの集団自殺からの生き残り、つまりサバイバーが主人公。彼の数奇で理不尽で不幸な人生、これを読者が追体験していく。 「ブフ・ブールギニョンを絶品に仕上げる決め手は、オレンジピールを少々加えることだ。」 ブフ・ブールギニョン!最近どこかで聞いたなあ、と思いだしてみたら、ああ、『BUTTER』だ、と。 この世にカオスなんか存在しない。あるのはパターンのみ。 「ファイト・クラブ」同様、冒頭の衝撃的な、美しくも哀しいカタルシス、その破滅的なシーンを補完していくという、47から始まり章番号の逆の構成、読者を置き去りにする物語が延々と続き、やがて静かに収束する破滅的なラストシーンへと。 これぞパラニューク。 2025/11/18
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