
星雨
@seiu
2026年8月22日
探偵 透見夏芽ならば。 -雪零館の殺人ー
東崎惟子,
水視ずみ
読み終わった
1年後に起きた3件の殺人事件については納得したけれど、一件目の事件である夏芽の事で気になることがあって考察。
雪花は夏芽を座敷牢に閉じ込めるだけで他には何もしてないと言っているけれど、夏芽は身体に抵抗の痕があるし、胸に包丁で刺されていた。
これについては作中では書かれておらず(見逃している可能性もあるけれど)最後まで読んでも解答は得られず。
なぜ座敷牢に包丁があったのか?
なぜ夏芽の身体に抵抗の痕があったのか?
後者については「重度の暗所恐怖症で、朝になって他の人に発見されるまで耐える為に自分を傷つけて正気を保っていた」のではないかと思いました。
これは読んでいるうちにそうじゃないかとは思っていたので、前者について考えます。
座敷牢にあった包丁は食堂にあったやつらしい。
包丁を持ってきた人は食堂から持ってきて、座敷牢に置いていった。
それが雪花が夏芽を閉じ込める前なのか後なのかはわからないけれど、置いていったのは間違いないはず。
雪花は本当に閉じ込めて終わり、っていう事にしたかったのだろうから、誰かが置いていったと思います。
雪花が包丁を持って夏芽を閉じ込めた、とは書かれていません。
そうしたら、誰が包丁を置いていったのか?
それは雪花の元助手である冬月ではないかと思いました。
雪花や冬月以外で夏芽を殺そうとする人はいないはず。
それに冬月は雪花を犯罪者になって欲しいと願っていた。
その為なら自分自身の命すら捧げた結果の第四の事件である冬月殺人事件。
同意の上だからこそ抵抗もなく殺された。
冬月はただ閉じ込めただけで夏芽はしなないと思ったのか、もっと確実にしに追い込む為に包丁を"わざと"置いたのかはわかりません。(冬月視点はなく、主人公と雪花、そして犯人視点しかないから)
だからこそ推測でしかないので、本当のところはわかりませんが、冬月は夏芽に復讐したがっていたので、包丁を置いたのだと思います。
他の伏線でわからないところは特にはないので、見逃しているだけかもしれませんが、私はこの2つが最後まで引っかかってしまったので、ここに感想と共に残しておこうと思います。
ここにきてやっと感想になりますが、面白かったです。
夏芽が亡くなってから、夏芽のしの真相を解明できず、冤罪をかけてしまった。
1年後、再び向かい合う雪零館と夏芽殺人事件。
探偵として見てくる雪花と、探偵にはなれない小夜。
それでも必死に捜査して導き、真相に辿り着く。
小夜の助手として、真犯人としてそばにいた雪花は複雑な思いを胸に小夜といたのかな。
本当は夏芽殺しだけで終わるはずが、冬月のせいでふたりを殺す羽目になり、最後に冬月を殺すことになる。
もう探偵になりたいとは思ってなくて、拒絶してきた夏芽を殺したことで、少しは楽になれたはずなのに。
夏芽と雪花の想いはすれ違っていて。
お互いをお互いに想っていたのに。
あの時聞けていれば、こんな事にはならなかったのに。
このまま続いて欲しい気持ちあれば、このまま終わってくれた方が良い気持ちもある。
続刊も、新刊も、楽しみにしています。