つたゐ "プロジェクト・ヘイル・メアリ..." 2026年8月22日

つたゐ
つたゐ
@tutai_k
2026年8月22日
プロジェクト・ヘイル・メアリー 上
プロジェクト・ヘイル・メアリー 上
アンディ・ウィアー,
小野田和子
上下巻読んだ! ロッキーとグレースの関係は素敵で、性愛や恋愛の外のつながりが描かれることがとても良かった。実際に皮膚や空気を共有して接触するということが特別ではなく、そうでなくても信頼や強い結びつきは作ることができるという部分とか。 小説としてはすごく面白く読んで、下巻は一気に読み終えてしまった。 でも、地球人はエリディアンの存在を知るべきではないなと思った。 自分たちが実現不可能な物質を作ることのできる技術があり、けれど人間とは程遠い容貌の、文明でわずかに劣る存在に、人間が何をするかとか考えると暗い気持ちになる。 グレースの回想パートからは人間中心主義的な、それも経済や技術、軍事力が優位な国が人間中心主義的にプロジェクトを動かしていて、そこには、名前のある登場人物を「提供できた国」の人しかいない、それ以外の国の人や、生き物のいない「全世界の共同ミッション」に思えて、読むのがしんどかった。 全人類のためと言ってるけど、南極の氷を破壊していくことで延命する地球で、どれだけの島嶼が海に沈んだんだろうかとか、結局アストロファージ問題が解決した後には温暖化問題はもっと深刻に降りかかってくるだろうとか。 描かれなかった部分、描かれなかったが故に、宇宙船やサハラ砂漠のパネルを作るために資源を採掘したり、工場で作らされて搾取されただろう「名前のある登場人物」を提供できなかった国のことを考える。
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