okura_h
@okura_h
2026年8月24日

村山富市回顧録
薬師寺克行
読み終わった
P68.L10 選挙基盤が安定している人間は党改革する意欲は起こらんね。あぐらをかいてしまう。選挙で落ちそうだといろいろ一所懸命するけれど、そうでなきゃあしない。
P75.L12 司法は法律に触れるか触れないかということを調べて裁くのが仕事。一方で国会は政治家の政治的道義的責任を追及するのが役割だと考えた。だから事件は政策以前の問題であり政治に対する信頼の問題で政策を審議する前に糺すべきものは糺すというのが僕らの主張で、この姿勢は終始一貫、変わらなかった。
P76.L2 国会議員は選挙によって有権者から選ばれている立場だ。何か問題を起こせば、それを有権者に問われるのは当然だと思う。道義的責任というのも同じことだ。国民から不信を買った人間に政策を議論する資格があるのかということだ。だから政策を議論する以前の問題として事実を糺さなければならないという理屈じゃな。
P92.L17 世界全体の激動に対して社会党というのはあまり敏感に反応できなかった。それが社会党低迷の原因の一つだろう。
P195.L17 端的に言えば共産主義はプロレタリアート独裁、社会主義はそこまではいかないが似ている面がある。それに対して社会民主主義は暴力や大衆行動を通じて革命をするのではなく、議会を通して改革していくという考えだ。そして、社会民主主義政党は階級政党ではない。階級的大衆政党であり議会重視だ。
P226.L10 僕はいずれ第一線から消える人間じゃ。総理を辞めたら表には出ないで縁の下の力持ちの役をさせてもらう。もう表に出る気はない。もともと七〇歳になったら国会議員を辞めるという気持ちだったのに、もう七〇歳も越してしまった。
P246.L7 党にも定年制みたいなものがあったから「もう、辞めなければいけない」と思っていたけど、それが総理大臣になったために延びたわけじゃ。
P256.L9 「戦後五〇周年を目前に控え、私はわが国の侵略行為や植民地支配などがこの地域の多くの人々に耐え難い苦しみと悲しみをもたらしたことへの認識を新たにし、深い反省の上に立って不戦の決意のもと、世界平和の創造に力を尽くしてまいります。」キーワードは「侵略行為」「植民地支配」、それから「苦しみと悲しみをもたらした」と「反省」ですね。
村山 ああ、そうじゃ。過去の戦争に対する反省、謝罪を明確にするような決議を上げてくれということだ。ところが自民党の中にはそういうこたは言えないという人たちがいる。それはもうはっきりしているんだ。
P257.L13 それでまた三党の幹事長・書記長が会談して次の案で合意しました。「世界の近代史上における数々の植民地支配や侵略的行為に思いをいたし、我が国は過去に行ったこうした行為や他国民とくにアジアの諸国民に与えた苦痛を認識し、深い反省の念を表明する」
P258.L12 自民党内には「あの戦争は決して間違っていなかった」「植民地解放のための正しい戦争だった」と正当化している議員が少なくないわけだからね。
P262.L1 しかし私たちは当時の人間じゃあないのだから、今、客観的に歴史的事実を見て私たちなりの評価をすればいいわけでしょう。だから今日の立場に立って過去を振り返ってみた時に「やっぱりあの戦争は間違いだった。多くの犠牲者を出したり、破壊したり、耐えがたい苦痛を与えた。それは誤りだった。だからやった行為については率直に認めて謝ることはきちっと謝る、補償できるところは補償して決着をつける」というのは当然じゃないかと思う。
P267.L2 今、話されたのは「過去における独善的ナショナリズム」ですね。この「談話」で言っているのは今日においてもそういうものを排しなきゃいけないということですか。
村山 そりゃそうじゃ。過去を振り返ってみると日本はこういう過ちを犯した。再び同じような過ちを犯してはいけない。だから独善的ナショナリズムはだめだということだ。これはこれからの話でもある。やっぱりナショナリズムというものは、なんかの時に芽が出てくる可能性があるんだ。もちろん自分の属する国や民族を愛することが悪いわけじゃあない。だけども自分たちがよその国より優れていると思い上がって他国に迷惑んかけてしまうような独善的なナショナリズムは絶対にだめだ。ところが現実の政界にはこれに近い考えを持っている人がいるんだ。自民党にもいたし、特に右翼なんかには多い。そういう考えを持っている人が総理大臣など責任ある立場につけば、国の政策が独善的ナショナリズムに陥りかねない。
P274.L14 基本的に総理の発言や閣僚の発言にオフレコはないよ。僕はそう思っている。どこかでオフレコだと言ってややこしいことを喋るといつか必ず露見するんだ。だから表向きはこう考えているが裏はこうだというようなことはあってはならないし、言わない方がいいと思う。
P288.L16 「必要だと思うことはあなたの判断ですべてやってくれ。法律がなくてもやってくれ。法律はあとから改正すればいい。最後の責任は内閣が持つ」
P310.L7 それからもう一つ問題なのは、マニフェストがほとんど空手形になっていることだ。これは政治に対する国民の不信感を高めることになる。この問題はきちんと考えなくてはならない。つまり選挙のときには自分たちに有利になるような内容ばかりをマニフェストに書いて、政権を取ったら「財源が足りないからできない」という。こんなことは理由にならんでしょう。
P310.L13 実行不可能なことは言わないことですよ。そして間違ったら間違ったで、率直に謝るんだ。当座をしのぐとか取り繕うような政治はやらない方がいいですよ。
P326.L12 政権復帰のためであればいかなる手段でも講じる自民党の執念
P335.L16 我々の子孫も含めて、日本の歴史を学ぶのは大事なことなんです。学びながら、過ちがあれば、過ちは繰り返しちゃいかんなとなる。素直に、いいところはいい、悪いことは悪い、これくらい言えるような総理になってほしい」
P337.L16 「いろんな総理大臣がおりましたけども、この安倍さんというのは最悪の総理大臣です。本音を隠して都合のいいことばかり言い、国民をだまして選挙に勝とうとしている」
P339.L14 圧倒的多数を持っている自民党に対して、理念、政策ではっきり対決できる政党が必要だ。共産党では結集できない。社会民主的な路線の政党がなきゃいかん。その中核となって推進する役割を担っていくのが大事じゃ。リベラルを結集するには、護憲とか脱原発とか、国民の暮らしを土台にしたさまざまな運動を包含するだけの幅をもたないかんということだ」