糸太
@itota-tboyt5
2026年8月24日
2つのイラン
南龍太
読み終わった
タイトルに「2つ」とあるが、イランはとてもそれでは収まりきらなそうだ。民族や宗教、思想が何層にも折り重なり、ひとつの国が成り立っている。本書では、その層を一枚ずつ剥がし、丁寧に説明してくれる。
地理的な条件もあるのだろう。層が増えていってしまったのは、他国に翻弄されつづけた結果による部分も大きい。にもかかわらず、ペルシアという誇りを皆が共有している。その強さは他のどんな国や地域も敵わないように思える。悠久の歴史だけが持ち得る凄みすら感じる。
2026年、米国とイスラエルが本格的な攻撃に踏み切った。日本にいると、どうしても西側諸国の視点に慣れてしまう。
当たり前だが、イランにも、そりゃそう思うよな、という「正しさ」がある。そんな「正しさ」が何層にも重なっている国なのだ。「間違い」なんて一つもない。
もちろん米国にも「正しさ」があるだろう。相手が本当に「間違い」なら、暴力が選択肢にのぼる可能性も、もしかしたらあるのかもしれない。
でも向き合っているのは「正しさ」なのだ。ならば、お互いに相手を理解しようと努め、折り合いをつけるしかないではないか。
難しいとは思う。分かってる。でも、そこに向かって歩みを進めようと思えるタイミングは、決して逃さないようにしてほしい。




