本の王子さま "償い" 2026年8月25日

償い
償い
矢口敦子
すごく好きという感想を見掛けて興味を持ったので借りてきた タイトルからして犯罪加害者の人生の話かな?と勝手に思ってたんだけど(多分さだまさしの歌のせい)、予想外にミステリー要素あったので犯人についてのネタバレ含む感想になっちゃう もうね私めちゃくちゃ凝り固まった人間なので「人間の営みにボノボとか持ち出したり哲学的な話を大人に披露する様な子は絶対何かしらが歪んでて犯罪犯してるやろ、つまりはだね…」とか心の中ドヤ顔状態で読んでたんだけど本当にすみませんでしたとしか言えなかった 辛いよ、君が生きているその環境 第三者の自分勝手な悪意に巻き込まれたせいなのに、自分も家族も歪められて、家の外側にも悲しい人ばっかりで「人が人であるから余計なことで不幸になって苦しんでる、苦しいのに生き続けなきゃいけないの?」って思うのは仕方ないよ そんな時に幼い自分の命を救った恩人に出会うなんてどんな気持ちだったんだろうなぁ 作中は得体のしれなくて色々怪しい少年が、最後まで読んだあとはずっと救いを求めてた子供に見えて仕方がない 真人の生を肯定出来るのは、死に救いを見てしまう彼に、あの時命を救って良かった、今は君がいなくなったらと悲しいと言える日高さんだけだったんだろうな そしてタイトルからして日高さんにとってはそれが妻子への償いになったんだろうなと思った
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