
きらた
@kirata
2026年8月26日

読み終わった
シリーズ作の2作目でした(しまったー!)
しかし解説の法月綸太郎によれば、1作目と2作目ではだいぶ毛色が違う(作中でも10年のインターバルがある)との事なので、先にこちらを読んでも問題ないかも知れない?
小説の舞台は明治時代
しかし、〈事件の手記を入手した“私”が現代文に翻訳して発表した小説〉とのテイなので、文体も読みやすく分かりやすくなっているのが有難い
また、手記を残した人物が探偵役の友人であり、役どころとしては探偵助手におさまっているのも読み手としては安心材料に思えた
休暇を使って月輪龍太郎の元を訪れた杉山潤之助は、山縣有朋の影の側近と噂されている漆原安之丞が首無し遺体で発見された事件に乗り出す月輪の助手として、事件現場である黒龍荘に赴いた
4人の妾と暮らしていた安原
凶事の予兆として届けられていた脅迫状
漆原の郷里に伝わるわらべ歌
そして、探偵を嘲笑うかのように起きる第二の殺人
明治の闇に葬られた恐怖の連続猟奇事件が今開示される──
そんな感じで、舞台と人物達が横溝正史世界っぽいな〜なんて思いながら読みました
しかし最後まで読むと全然違う
陰惨とした雰囲気は似ていても、物悲しさを帯びた終幕が多かった(気がする)横溝作品とは異なり、本作には胸糞犯人の存在が!!
酷い事件の酷い犯人の酷い動機に世界が揺らぐ
そりゃ事件解決に探偵も手を焼くわ!!
だが、事件の締め方はあっさりで少々物足りなさを感じる面も?
さりとて、そこを詳しく語られても興ざめのように思えてしまいます
語らない空白の心地悪さを物語に重ねて、余韻の苦さを深める
あっさりの幕引きは、そんな引き算の技にも感じたので←いいこと言った?
光文社文庫の作品は入手困難になるスピードが早いと感じてますが、この作品も例に漏れず入手が難しいので、“読んでみて”と気軽には言えないのですが、ミステリ界隈では話題に上がった時期もあったとの事なので、気になる方は探してみて下さい
私は、シリーズ作をもうちょっと追う気になってます (òωó)ゝ



