
いとをかし
@aptx4869
2026年8月27日

中空構造日本の深層
河合隼雄
日本人の心の深層に迫る。日本は中心を「空」にすることによって成り立っている。日本社会は、古事記神話において中心に無為の神を持つのと同様、中空構造がある。西洋は中心統合型であるのに対し、日本は均衡型。日本で叫ばれる父性復権が叫ばれることがあるが、もともと日本は家父長制により父性があったように見えるだけで、本来はどちらかというと母性の国(母性はすべたのものを全体として包み込み、父性は、物事を切断し分離していくもの)。
中空には常に入れ替え可能な「何か」がこもっている。相対するものを排除せず、共存させることができるのは中空があるからで、中空が有でも無でもないときは有効に機能するが、無になると機能を失う。東京の中心に皇居があるのも、神社の式年遷宮で中心を持たないのも、中空構造の発想らしい。なるほど、中空により責任の所在が分からなくなる問題もあるが、外からのものを柔軟に受け入れる良さもある。