
RIYO BOOKS
@riyo_books
2023年11月25日

プラテーロとわたし (岩波文庫)
J.R.ヒメーネス,
長南実
読み終わった
この花はね、プラテーロよ、ほんの数日しか生きないだろう。けれどもその思い出は、いつまでも消えうせることはあるまい。この花のいのちの長さは、きみの一生のなかの春の一日か、わたしの一生のなかの春の一つにひとしいものだろう……もしかりに、この聖い花と交換できるならば、プラテーロよ、わたしは秋の季節にたいして、何をあたえてもかまわないのだが!なぜってこの花にはね、わたしたちの日ごろの生き方の、素朴な、永遠の手本になってもらいたいからさ。
──「道ばたの花」

