
みみみ
@kmkdnrd
2026年8月29日

茜唄(上)
今村翔吾
読み終わった
2回目の茜唄。
内容が朧気になっているとはいえ、そもそも平家物語だからなにがどうなっていくのかわかっているわけで、そういう物語を読み進めるのは切ないね。
清盛が好きなんだけど、茜唄の清盛も優しくて頭が良くて厳しくて強くて愛が深くて最高〜!
そして知盛は当然かっこいい。
知盛といえば「見るべきものは!」と言って碇を担いで海に入る、という印象があるけれど、茜唄の知盛は穏やかで静かで頭が良くて強くて覚悟が決まっててたまらないよね。
「覚悟が決まってる」のは知盛だけではないか。
出てくる登場人物の多くが決めている。
戦にでるひとだけじゃなく、家を守る人も、思いを繋ぎ残そうとする人もね。
クウーーーー!
戦をなくすためには、という大きな目的のために、平家・源氏・奥州藤原氏でさんすくみの状態を作るために奔走する、という話を、途方もないな!と何にも知らないわたしですら思うぜ父上!
途方もないことをわかっていたからこそ清盛も誰にも言わずに1人で動いていたんだろうし、知盛もそれを誰かには相談できないんだけど、知盛に背負わせることになった清盛の思いを想像すると辛いなあ。
頭が尋常じゃなく良いというのも生きづらいのだろうな。
誰かに任せるより1人でやったほうが早いし確実、という清盛の気持ちはわかる、それが過ちだったと思って知盛に託す気持ちもわかる、それを聞いていてもやっぱり抱えてしまいそうな知盛の気持ちもわかる。
父上ほどの器ではない、でも父上ですら一人でなそうとしたことをいかにして自分が他者を巻き込んで実行するのか?と思うと、ひとりで抱え込まないことの難しさを思ってしまうなあ。
それから印象に残ったのは、『ひとまとめにしてしまいがちだが、人には思惑もそれぞれの思いもある』というあたり。
世代がひとつ違うだけでも同じものでも見え方も変わるんだよな。とくに平家は、保元の乱と平治の乱を知る世代と、ある程度立場が出来上がってからの世代では大きく違うだろうなあ。
現代でも同じように「相手の立場で」は大事だけど、難しいよなあ!どうしたって自分が正義だと思ってしまいがち。
だから経盛がきちんとごめんねしたところ、素直にすげーな!!だった。なかなかできることじゃない。
知度の考え方もウウウウウ!だった。
「若いほうが伸びる余地や学ぶ余白がある。年取ってるだけで偉ぶる年長者になんの価値があるんじゃい」的なところ。
そうだねー!!!!!きちんとした中年になりたい。切実に。なれそうにない。
権威や伝統に逆らうことができない、というところも、今もそうだしほんとまさに!
年寄りほどそうなりがちだよなーーー自分でもわかるものなーー
はー面白かった!
後白河院と知盛がやり合うところがいいよね、やっぱりね。
水島の合戦の中で「人の美しさとは別のところにあるのでは」という知盛も良かったけどね。
人は愚かで醜く争いは絶えないからこそ、作法や美徳をつくる、のところ、ウオオだったなーーーー!これこそが武士の誇りというものに繋がっていく「武士道」なるもののスタートなのか
で、知盛は戦の無益さや醜さを愚かさを隠さず知らしめて、戦をしずめる戦をする覚悟をしているのだーーーーーギャーーー熱い!
知盛がその決断をできたのは、父上の姿、優しい兄上、かわいい教経、理解してくれる愛すべき家族、などなどの存在があったからでもあって、人は人の中で力を得ることも愚かになることもあるのだなあと思うなどした。
「知らないと傲慢になる」
「年齢とともに固くなるかもしれない」
「一人で抱え込む」
「自分が正しいと思ってしまう」
ぜんぶそのまんまわたし、傲慢で頑固で抱え込んで正義だとおもってる!やだなあ
ほんとわたしの矮小さをかんじるう
辛い下巻も楽しみです。
