kotti
@kotti_witchii
2026年9月2日
ヒポクラテスの悔恨
中山七里
読み終わった
光崎教授の過去が明らかになる回。
脅迫文を掲載し、住吉教授の娘を殺した宍戸と対峙した光崎教授の言葉が鋭い。
「お前が殺すべき相手は蜷川教授かわしのはずだ」
「わしが謝罪しなければならない相手はお前ではない。悲嘆の声も上げられずに殺された死者に対してだ。自惚れるな」
テレビ出演での発言も、宍戸に対しても、光崎教授の態度は一貫している。事実に基づき、自分が責任を負うべき相手と、その範囲を明確に切り分けている。
ただ、自分の言葉が、必ずしも意図通りに受け取られるとは限らない、ということを、光崎教授はどのように考えているのだろう。
今回は結局、宍戸が光崎教授の発言によって殺人に駆り立てられたわけではなかった。「蜷川教授の孫娘」や「遺産」という別の目的があり、光崎教授の言葉を自分の都合のいいように利用していただけだったが。
そして、同作者の『能面検事』の不破検事とも、仕事に対する姿勢が似ていると思っていた光崎教授だが、不破検事と違って、光崎教授は若い頃から光崎教授だった。そこはちょっと笑ってしまった。