虚空
@ko_ku
2026年8月29日
林檎貫通式
飯田有子
読み終わった
フェミニズムの文脈でよく取り上げられる歌集、もちろん女性や少女たちにとって重要な短歌がいっぱいあった。内容もそうだけど、リズム感や語気に勢いがあって好き。
「だれとだってできることでしょ一突きでクラッシュアップルパイできあがり」
一見ユーモアある歌だけど、クラッシュアップルパイは一突きでできるけどアップルパイを作るのにはその何倍もの時間がかかることが想像されて、投げやりな口調に感情移入してしまう。
歌集タイトルから想像されるような、生のままの綺麗な赤い林檎が貫通されるのはある種文学的なイメージだけど、「クラッシュアップルパイ」は散文的だし、現実は林檎を加工して食べやすくみんなの好きなお菓子にして(そしてpieというコノテーション)出してるのに、一突きで台無しになってしまう。そんなもんよ、という歌も全体的に多い。
