
怪奇!?ドーナツの穴食べ放題男!!
@AICE_donutholes
2026年8月30日

読み終わった
audible
じっくりと本を読みこなすことの奥深さや魅力を、著者の読書体験から感じさせてくれる。自身の読書体験を論理的に整理されているので、明日からの読書が一つも二つも注目できる箇所が増えるのを実感するだろう。
しかし、オススメできるのは著者が実際の文面を用いて如何にスローリーディングするのか書いてある第3章、せいぜいスローリーディングの技術面を解説する第2章で十分だろう。第1部は著者の趣旨を考えると大きな問題があると思う。
せっかくのスローリーディングを、否定したい速読と比肩できる対象として書いてしまっているのが問題である。
この問題は速読と比較してスローリーディングの優位性を解説した第1章で起きている。
速読を構造的に分析して、スローリーディングの動機や効能を推している。しかし、速読と同相の論理構造をそのままスローリーディングにも当てはめているため、速読に対する批判がそのままスローリーディングに適用されてしまう。曖昧な価値観だと速読を否定しながら、スローリーディングの効能を"品"などの同じ曖昧な価値観で語ってしまうのは本末転倒である。
本書は著者が速読が流行る潮流に疑問を持ち、じっくりと本を読みこむことを解く。しかし、速読を意識しすぎるがあまり、速読とスローリーディングどちらの価値観に共感できるかという問題にしてしまっている。
読書を階級間闘争、イデオロギーの問題に落としてしまっている。
第3部の著者の視点を通した生き生きとした読書体験は実に魅力的で、自分も同じような目を持ちたい、研鑽を積みたいと思わせる文であった。



