
ユメ
@yume_bookworm
2026年8月17日
新装版 デルフィニア戦記
茅田砂胡
読み終わった
感想
第II部も第I部に負けず劣らず面白く、あっというまに3冊続けて読み切ってしまった。
デルフィニア王女となったリィだが、自由奔放なところも口の悪さも茶目っ気も、何ひとつとして変わっていなくて安心する。立場や権力に目が眩んでひととなりが豹変してしまう者というのもいるから、異世界から来たという特殊な身の上とはいえ、そうしたものに執着せず、むしろ堅苦しいことを嫌うリィが好ましい。
しかし、リィのそうした心根を知らない者の中には降って湧いたような王女という存在を疎む人間もいるようで、シェラという刺客が侍女としてリィの元に差し向けられる。まったく暗殺の成功する気配がないどころか、シェラの正体と殺意を見抜いてなお自分の傍らに置けるリィの肝の太さは凄い。
ますますリィがいったい何者なのかということが気になるし、シェラの所属する組織を操っているのが誰なのかということも知りたいところだ。
魔法街という不思議な場所も登場し、ファンタジー要素が第I部より濃くなってきたようにも感じられる。シリーズは外伝を除いて18巻あるとのことで、あれだけ心を鷲掴みにされた第I部が物語の序章であるということがつくづく恐ろしいし、今後の楽しみを想って胸が躍る。

